3月1日に元旦那から別れを切り出された。


あれから半年が経った。


離婚が成立したのは5月だけど


私達の結婚生活が破綻したのは忘れもしない3月1日だ。


付き合い始めてから11年一緒にいて初めて出た別れ話。


そして7年という時間の結婚生活と


子供を一人成したという事実がありながらも


あまりにも少ない、少なすぎる時間の話し合いで離婚することになった。




別れ話が出た日の数日後・・・


3月7日は私達の7回目の結婚記念日だった。


「この日だけは早く帰ってきて・・・。」


そう言っていたし、元旦那も


「うん、わかった」


と言っていてくれてたけど・・・





帰って来てはくれなかった。



ささやかだけど元旦那の好きな食事を作りひたすら帰りを待っていた。


泣きながら帰りを待った。


でも元旦那は帰ってきては来ない。


日付が変わってからメールを送った。


「今日だけは帰ってきて欲しかった・・・。」


もう駄目なのかなって思った。





それから1時間くらいしてから帰ってきた元旦那。


すっかり冷めてしまった食事を食べる。


私に背中を向けて。


背中越しに私は言った。


「どうしてもダメなら少し離れたほうがいいと思う。」


別居を提案したのは私だった。


別れたかったわけじゃない。


少し離れてきちんと自分のこと私のこと、そして息子のこと考えて欲しかったから。




そして3月8日・・・


私達が暮らした家から最後の元旦那の見送りをした。


前日にリーには


「明日からパパは少し遠くに行くことになるからお家には帰ってこれなくなるけど


それでもリーが会いたいときはきっと会えるからね。


少しの間だけサヨナラね・・・」


と話をしていた。


父親と息子の今生の別れにしたかったわけじゃない。


でも私が31年生きてきてあんなに辛い別れを経験したことはないし


この先もあれほど辛い別れに立ち会うことはないだろうと思う。



リーは泣いた。


声を張り上げ立ち尽くして泣いた。


元旦那も泣いていた。


ママを守ってあげてと言ってた。


私も側で泣いた。


「パパ・・パパ・・・・」


と言うリーの声を振り切って元旦那は家を出た。


リーは更に泣いた。


私はリーを抱きしめて「ごめんね。。。」と謝りながら一緒に泣いた。


私とリーがいっぱい泣けば心配して戻ってきてくれるんじゃないかと思った。


でも戻ってきてはくれなかった。。。


私にはリーに謝ることしかできなかった。






ふと、結婚生活のことを思い出すときがある。


あ、こんなことあったよなーって。


でも何回目かの話し合いで元旦那が言った


「いつからか、嘘だった・・・」


という言葉で私の幸せだった思い出が全て粉々に壊れてしまう。


今、私の側にリーがいる事実と


リーが生まれて成長していく記憶だけが残って


元旦那とのことは全て消えてくれたらいいのにと思う。


7年暮らした土地にはしばらく立ち寄れないと思う。(行く用事も必要もないけど)


懐かしい場所に触れたら自分が保てなくなりそうだから。


アルバムも当分開けそうにない。


リーの赤ちゃんの頃の写真を見たいと思うんだけど


そこには数少ない元旦那が写ってる写真があるから。


生まれたばかりのリーを抱き、おどけた顔をしている元旦那。


どんな顔をしてるのかも覚えてる。


覚えてるけど写真を見るのが怖い。




まるで開けちゃいけないパンドラの箱のよう。