役作りは、日頃明確に意識することはありません。でも随分前に目から鱗のことばを聞いて、はっとしたことがありました。

映画「ランボー怒りの脱出」(「ファーストブラッドⅡ」)。それはランボーが潜入したベトナムで、工作員のコ―と船上で珍しく身の上話をするシーンでした。

 

                   

 どうやって戦争に勝つのかとコーに聞かれて、ランボーは「戦争そのものになればいい」と答える。そのものになる。役になるのではなくて、芝居そのものになればいいのだ。 まさしく「目から鱗」でした。そのように存在することが重要なのだ。些末なことを気に病み、小手先に囚われるのではなく、まず全体の中の我を捉える。もちろん些末なことも大事なのですが、ポイントはそこではなかったのです。

 役作りは人それぞれ。正解などありませんが、私には貴重な体験でした。

 

 人生のヒントはいたるところにあります。 何も侮るなかれ。誰も侮るなかれ。万物是れ皆師。

 道を求める者には全てが師となり得るのであります。