人工知能が近い将来人間の能力を超えて、人間の仕事は機械に奪われてしまうのではないか、という事がよく言われる。オックスフォード大学の研究報告では、今後10年から20年ほどで、ITの影響によって米国の702の職業のうち、約半分が失われる可能性があると述べている。

 

産業革命は機械が工場から大量の人間を追い出した変化であった。そのために人間の知的活動の中心は再生と記憶になった。しかし、コンピューターが出現して、この知的活動は奪われている。機械学習という人工知能の技術が今まで手が出せなかった人間の職業の領域を支配している。書類作成や計算などの職業はすでに機会に置き換わりつつある。近い将来、自動運転ができるようになれば、ドライバー不足は解消されるどころか、いらなくなる。

 

しかし、人工知能にできることの現状は、決められた処理を決められたように行う事しかできず、「学習」と呼ばれる技術も決められた範囲内で適切な値を出すだけらしい。例外に弱く、汎用性や柔軟性がない。

 

人間に残された知的活動は創造性しかないのかもしれない。

 

この創造性の領域もいずれは人工知能に奪われるかもしれない。そうなると、人間の存在とは・・・・・・・いずれ到来するであろう、不労の時代にいかにツールを有効に使いこなし、有り余る時間をいかに楽しく過ごせる知的活動なのかもしれない。