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雪は真っ白です
逃げ切れないほど 真っ白
どこまていっても まっしろ
真っ白な雪を見ていると
真っ黒な僕の心も
灰色ぐらいになりそうです
でもそれがつらかったり
見られちゃうのが怖いんです
真っ白になったときを
電車から見える雪たちを
追い越しながら
どこまでも無垢なそれが
雪のなかに体をうずめると
なにもなくて
なにも聞こえなくて
誰もいなくて
分かるのは
自分の鼓動と
雪が溶けてく音だけ
世界のなかには
自分だけで
時が止まったみたいで
逃げたくなって
でもここにいたくて
息を止めてみたりして
つかんでも、つかんでも
逃げてなくなって消えちゃうんでしょう
気づかれないように
そっと僕は起き上がった。

