コロナ禍のなかでも、入院病棟は医師と看護師、

    必要があって来ている一般の人も数人見受けられたがいたって静か。

私は、母との時間を静かな入院病棟でシリアスに過ごしていた。

 

   何気に子供の声が聞こえる。

     子供を連れて面会に来てるのだろうか・・・・先の短い患者さんなのだろうか。。

     それにしても、もう少しおとなしくさせた方が良いのではないか。。。

     注意する声も聞こえない。。

 

   そう思いながらも、声は続くので

        何言ってるのだろうとその声に耳をかたむけてしまう。

 

    突然その声は大きくなった。

      「痛いよ~!痛いよ~!どうにかしてよ~!何してるよ~、早くしてよ~、まだ~、

       痛いじゃ~ん、何してるよ~・・・・」と。

          こんな言葉を、ずーっと叫び続けている。

    私が子供だと思っていたその声は、

          どうやら年配の女性の患者さんの声だったみたい。。

 

   私はシリアスに母の手を握り、出る涙を止められずにいたのに、

     この叫びを聞いた途端、泣きながらも笑えてしまったの。。

 

    「おかあさん、聞こえた?笑っちゃうよね」と母に声をかけた。

              母は目を閉じている。聞こえているかなぁ~

 

いろんな患者さんがいるものだ。