揺蕩う海の月 最近家に居るのが嫌で、夜に2時間程、静かな場所を散歩している。 暗闇の中を照らす、街灯だけを頼りに歩く時間が一番楽しい 行ったことのない道をゆくのも怖くない。 人気のない道をゆくのも怖くない。 古い団地の中路をゆくのも怖くない。 体にまとわりつく夏の暑ささえも、僕自身を慰めているようで、憎めない。 だれにも邪魔されないで、只々ふらふらと歩く。 揺蕩う海月のように。