今年5月に約482億円ものビットコインを流出させてしまったDMM Bitcoinが、12月に事業を撤廃すると発表しました。
6月時点ではグループ企業からの支援により、
流出させた顧客資金を全額補填するだけの資金を確保したと言っていたのに…
9月には金融庁から業務改善命令が出され、
流出の原因解明や適切な業務運営の確保、
そして進捗状況を毎月報告するよう求められていました。
DMM Bitcoinや第三者機関などによる調査では、
秘密鍵の管理がずさんであったこと、
内部監査部門の独立性が欠けていたこと、
リスク管理が不十分であったことなどが
今回の流出事案につながった原因として挙げられています。
これを全て改善するのには長い時間と労力、
そして膨大な資金が必要だと判断したのでしょうか。
DMM Bitcoinは経営の立て直しが困難だとし、
仮想通貨交換業を廃業するに至りました。
ただ、会社を潰したからもう勘弁してくれというわけにはいきません。
失われた顧客資産は全額返金するとのことですから、
すべての顧客の元へお金が戻るまで誠実な対応を続けるべきです。
また、資金流出は北朝鮮も関与しているというハッカー集団「ラザルス」による犯行ではないかとみられており、
この真実についても明らかにする責任が、
DMM Bitcoinにはあると思います。
彼らは単なる被害者ではなく、
容易にハッキングを許してしまった加害者でもあるのですから。
DMM Bitcoinは国内取引所でも多くのユーザーを抱える大手であり、
そのネームバリューを信用して資金を預けた顧客もたくさんいたことでしょう。
グループ企業のイメージキャラクターを務めているモデルのローラちゃんにも、大変な迷惑をかけたのです。
「廃業するので、もう私たちのことは忘れてください」
というわけにはいきません。
しかし、2024年3月決算では前期比184%増を達成、
営業収益は54億円にも達していたというDMM Bitcoinにとっては、
まさに青天のへきれき…
不憫と言えば不憫ですが、
簡単に突破されてしまうセキュリティ、穴だらけの内部監査体制では、顧客資金を預かる資格はないと思います。
DMM Bitcoinの廃業は、
グループ内の他の企業にまで影響する可能性も考えられるでしょう。
FXとか英会話、オンラインゲームなど、
DMMグループは幅広いジャンルを手掛けています。
「手を広げすぎると失敗する」なんて、
俺が若い頃はよく聞いたけど…
なんでも地道に一つのことを続ける方が、
遠回りでも着実に成功に近付けるのかなって、
最近思うようになりましたね…
やっぱり何事も、
常にリスクを考えながら、手堅く、コツコツ、少しずつが肝心ですね。
国内取引所でも倒産の危険性があるってことを、
DMM Bitcoinの事例から学びました。