修了考査の勉強について②会計実務 | 働きながら会計士試験……受かりました!

働きながら会計士試験……受かりました!

会社員をしながら、2009年末から会計士試験の勉強を始めました。

2013年5月短答合格
→2013年公認会計士試験(論文式)不合格
→2014年公認会計士試験(論文式)合格
→2017年度修了考査合格で晴れて公認会計士です!
(2018年公認会計士登録)

修了考査の勉強について、科目別に自分がやったことを、もう少しこうすれば良かったという点も踏まえて書いていきます。

 

ちなみに、総勉強時間は、こんな感じでした。

会計実務:150時間

監査実務:12時間(少ないですね・・・滝汗

税務実務:130時間

経営実務:35時間(計算10時間、IT25時間)

職業倫理:5時間

(合計)332時間
※10月途中からスタディプラスで記録を始め、記録前に勉強開始していた会計実務と税務実務は一部推測も入っているので正確な時間ではないです。
 
さて、まずは、会計実務です。
 
(1)計算
会計の計算については、論文時代が連結関係の平成25年改正の適用前だったので、まずはそれら連結、企業結合・事業分離の計算をキャッチアップするべく取り組みました。
具体的には、9月半ばからTACの「計算テクニック講義テキスト」を使って、連結と企業結合・事業分離の章を11月頭頃までに2回転ずつ解き、その後11月上旬くらいで税効果と退職給付を軽く解きました。
 
【↓TACでは、最初に配られる理論中心の基本テキスト以外に、補助教材的な位置付けで8月頭頃に計算テクニック講義テキストというものが送られてきます】
大体、平日は毎日帰宅後に3時間くらいえーん、土日に5~8時間くらい解きました。
解き方も受験時代と同様、1回目は計算構造をじっくり考えつつ下書きの書き方もいろいろ検討したりして、結構時間が掛かりました。

 

上記のスケジュールである程度計算をこなした後、11月中旬で会計実務答練4回分を一気に解きました。
この答練がメチャメチャ重く、1回解くのに5~6時間掛かった気がします。ゲロー
平日に解く場合は1日3時間×2日で1回分、休日に解く場合は1日5~6時間を使って1回分を解きました。
解いた感想としては、回転させる教材というよりは試験の感覚を取り戻すツールという感じです。
結果的に出題に直結した論点は連結の追加取得とかオーソドックスな論点以外なかったですが、税効果の計算は計算テクニックテキストより使えました。
タックスプルーフの計算なんかは実務でも結構役立ちます(というより税率差異の検討に必要)。
 
その後、試験休暇で答練を1~2回解き直し、さらに計算テクニックテキストの連結と企業結合・事業分離の章をもう1回転(3回点目)させて定着させました。
連結、企業結合・事業分離、税効果、退職給付以外の計算論点は答練以外ほとんどやってませんが、短答・論文の受験期間が長めだったせいもあるのか、意外と忘れていませんでした。
 
 
(2)理論

理論については、上記の計算テキストを解いた後に、基本テキスト(理論テキスト)の連結、企業結合・事業分離、税効果、退職給付の章を読みました。

上記の分野のうち、企業結合・事業分離以外は基本テキストを読んだ後、基本テキストで指示のある適用指針や実務指針も会計監査六法でほとんど読みました。

企業結合・事業分離の適用指針はボリュームがあり過ぎるので、気になったところだけ少し参照した程度です。

あとは固定資産の減損についても頻出論点ですが、以前に実務で検討する機会があって会計監査六法で適用指針を結構読んでいたので、基本テキストは隙間時間にペラペラ眺める程度でした。

 

理論についてもあとは、計算同様11月中旬に答練4回分を解きながら、出題のあった理論をもう一度六法で調べたりしていました。

2017年度の本試験では出ませんでしたが税効果回りは頻出論点なので、回収可能性適用指針の5分類の要件なんかは丸暗記に近い状態まで仕上げました。

 
(事後的な理想プラン)
計算については、概ね方向性は間違ってないと思います。口笛
連結、企業結合・事業分離はほぼ毎年出ているので高い精度で回答できるよう仕上げましょう。
この分野は、周りも高い精度で仕上げてくると思うので計算ミスが命取りになりかねないです。
他の論点(個別計算系)は短答・論文の頃の知識や勘がどの程度残っているかによりますので、自信がなければ各自弱い論点を補強すれば良いと思います。
後は金融商品の設例なんかは建設協力金だったり割と出るイメージがあるので、一度眺めるくらいはしても良いと思います。
 
理論については、総論でも書きましたが適用指針や実務指針の本文を問う問題が多いため、とにかく知識量を増やすべく幅広い範囲をカバーする勉強が理想です。
論拠は問われないので結論の背景はじっくり読む必要はないです。
この対策としては、春頃から勉強を始めてテキストは全部読み、テキストで参照されている適用指針、実務指針は会計監査六法をこまめに参照すると良いと思います。
 
一方で現実的なプランとしては、ぶっちゃけ皆、適用指針や実務指針を網羅的に押さえるのは無理キョロキョロなので、上記の連結や税効果、金融商品、固定資産の減損等の頻出論点は六法を読み、あとは答練で出た理論は皆押さえてくると想定して覚えるという感じに落ち着くでしょうか。
最悪、答練で出た理論だけは死守しましょう。
万一ここが出た場合にこぼすと、周りとの差に直結しますので。
 
また、最近ではIFRSとの差異を問う問題が結構な割合で出ます。
この対策は答練でもカバーされておらず、もはや一朝一夕での対策は難しいです。
ぶっちゃけ受験生も大抵ここは出来てない気がするのですが、あえて対策を挙げるとすれば、監査法人勤務の方は日ごろからIFRS適用クライアントでGAAP差を意識して仕事をするのが一番効果的です。
あとは論文式の受験時代の教材で、論点の対立表(LECでいうポイントリスト)があったと思いますが、あれで制度会計上で採用されていない処理が正にIFRSでの処理(あるいはUSGAAPでの処理)です。
なので、論文教材をペラペラめくって記憶喚起するだけでもそれなりの効果はあると思います。
 
【↓LECのポイントリスト】
 
 
(結論:絶対にやるべきこと)
長くなりましたが、結論としては、
●連結、企業結合・事業分離の計算は精度高く仕上げる
●答練で出た理論は押さえる
の2点がマストで、あとは個々人の余力次第でしょうか。
 
 
会計実務の勉強に関しては、以上です。