軽量にこだわる

自転車においてどの時代も『軽量』というのは重視されて来た。特にその中でもロードバイクはUCI規定ギリギリの6.8kgに仕上がるように近年開発されている。特にFACTOR OSTRO、TREK EMONDAなどは触ると「ペコペコ」と凹むほどカーボンの積層が薄く、軽い。軽量化にはメリットが多くある。

その中でも

  • 加速性
  • 登坂性能
には特に恩恵が大きい。


そんな自転車が軽量化されていく中最近はアジアンブランドを始めに軽量ホイールが多く市場に出ている。

しかし、この様なホイールは反応性能、加速性能は良いものの巡航性能が劣るという一面もある。


ELITE製のホイール「DRIVE」50mmハイト1300gと軽量


それだと、使えるシチュエーションが限られてしまう。そこで今回は軽量してもデメリットが少ないであろう『ハンドル』について言及する。

サドルについては言及している人が多い為あえて()


  軽量ハンドルのメリット




「軽量ハンドル」と聞くと「ダリモ」が有名だろうか?


Q&A「ダリモ」ハンドルをはじめシートポストなど高品質で軽量なカーボンパーツを販売するブランド。



 ダリモ製一体カーボンハンドル245gと軽量だ。


メリット・デメリット


メリット

  • ハンドリングが軽くなる
  • バイクを振りやすい
  • バイクの軽量化
デメリット
  • 剛性の低下
  • 強度の低下
  • 高価
他にもあるとは思うがメリット・デメリットそれぞれ3つについて言及する。

今回は、自ら軽量ハンドルを使いその感想をそのまま皆様にお伝えする。

使用するのは『AVIAN』が販売する、falcon ii(ファルコン ツー)と言うモデルだ。


  一体カーボンハンドルで280Gと言う軽さ

その1 ハンドルが軽くなる
実際にMERIDA SCULTURA4000に付けて試してみた。
元がステム別体のカーボンハンドルであった為
コクピット重量としては140g程軽くなった。


その2 バイクの振りやすさ
バイクはかなり振りやすくなり、ダンシングなどバイクを振る動作は滑らかに行える。今回360mm /380mmをチョイスした事もあると思うが、ダンシングに関しては振りやすさに驚かされた。

その3 バイクの軽量化
ハンドルが軽くなった事によりバイク重量としては、7.3kgとなった。エントリーカーボンロードとは思えない程軽量だ。

その4 剛性の低下
ハンドルの剛性については好みが別れる。
振動吸収性を求める為に剛性は高い必要は無い。
スプリントでの掛かりは剛性が高い方が良い。
など様々な意見がある。

その事を前提に、AVIANのハンドルは、非常に剛性が高い。ステム別体(ステム:アルミ、Primeカーボンハンドル)よりも硬い程だ。上からハンドルをグッグっと押しても一切撓む(たわむ)ことがない。
一体カーボンハンドルは一般的にステム別体よりは剛性が劣ると言われるが、AVIANに関してはそうでは無かった。

実際にパワー20倍以上のスプリントやダンシングをしても少しの撓みも感じない。

しかし、路面の振動はある程度感じる。路面が悪い場所ではある程度振動を受ける為グローブを付けるなど対策が必要になるかもしれない。



その5 強度の低下
軽量カーボンは一般的に強度が低いと思われがちだがそうではない。最近は、カーボン繊維、樹脂、製造の技術が非常に高くなり軽量であっても強度が低いとは言い切れない。
実際にAVIANのハンドルは20万回の疲労テストと落下テスト(16KG荷重)を行っている。その為安心して使う事ができる。ダリモに関しては体重制限を設けておりまた違う形で安全策が取られている為粗悪品でない限りは真はは必要無さそうだ。

その6 高価
軽量パーツは値段が高くなる傾向がある。
ダリモの一体ハンドルは18万円もする、しかしAVIANは4万円だ。一概に高価だとは言えない事が分かる。

強度と剛性の違いについてはこちら。
https://www.monodukuri.com/gihou/article/4741#:~:text=%E5%89%9B%E6%80%A7%E3%81%A8%E5%BC%B7%E5%BA%A6%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84,%E3%81%97%E3%81%AA%E3%81%84%E9%99%90%E7%95%8C%E3%82%92%E8%A1%A8%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82




  Avian Falcon(ファルコン)について


この度Avian様より製品をご提供頂きました。
本当にありがとうございます。

Avian Falcon II(ファルコン)について。
スペックは以下の通りだ。




重量 
280g(360mm 80mm)

ステム角度
10度

リーチ
70mm

ドロップ
125mm

素材 
T800、グラフェン、モノコックテクノロジーを採用

展開


360mmがある為競技者におすすめ



リーチ、ドロップは標準的で280Gとかなりの軽量恐らく市場で一般的に購入出来るモノの中では2番目に軽い。(一番はダリモ)
しかし、ダリモのハンドルは18万円、Avianは、4万円。4/1以下の価格でAvianは購入が可能だ。

しかも、スペーサーを無料で作ってくれる。

ブランド名/車種/年式/ヘッド周りの写真を送るだけでスペーサーを作ってくれる。 

3Dプリント製で軽量かつ高強度だ。

実際に作って貰った。



なるべくハンドルを下げたいと言う事で伝えると

「分かった」と。

物凄く簡単にお願いが出来てしまった。

通常、スペーサーを3Dプリントで作るとなると図面やデータの入力などかなりの手間が掛かるがAVIANは、ブランド名/車種/年式/ヘッド周りの写真を送るだけ

スペーサーだけの注文も可能(有料)で4000円ほどで作ってくれる。
実際に使ってみて上記で少し話したが具体的にavian falcon iiついて説明する。

「AVIAN」日本では中々聞かないブランドだと思うが中国でホイールやハンドルを製造しているパーツブランドだ。技術は高くカーボンハンドルにグラフェンを採用した最初の会社である。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%B3


グラフェンを使用する事で少ないカーボンの量でも高い強度と剛性を保つことができる。他にもモノコック製造法なども採用している。

 購入方法

購入はAVIANの公式ホームページから出来る。


支払いはPayPalやクレジットカードに対応している。


在庫があれば1〜3日で発送されEMSで自宅に届く。
その際消費税、関税手数料が必要となる場合がある為現金で配達員に支払う。

在庫が無いものは納期をAVIANに問い合わせた方が良さそうだ。

 届いたモノ


EMSの場合1週間程で日本に届く。




箱は潰れておらず中身もキレイだ。


内容物
ハンドル
スペーサー
トップキャップ


 取り付け




一体ハンドルはケーブルを通す事が大変だ。

AVIANについては、キャリパー側を外しSTI側からガイドを使ってステム側にホースを通した方が良さそうだ。恐らくだが機械式では組むことがかなり困難だと思われる。

ケーブルをなんとか通しスペーサーを付けようとしたがここで問題が発生する。



付属してきたスクルテゥーラ用のスペーサーが付かないのだ。スペーサーがフレームと干渉してしまい上手く取り付けが出来なく仕方なくFSAのスペーサーを使用した。FSAのスペーサーとハンドルの間にもう一つスペーサーが必要なのだが少し加工が必要だった。


スペーサーを取り付けハンドルをフォークコラムに取り付けしようとしたがここでも問題が発生。


コラムにハンドルを取り付けしようとしたがハマらないのだ。
オーバーサイズコラムと間違えたかと思ったがそれは違った。

実は、AVIANのハンドルはコラム経が0.5mm〜1mm程小さいのだ。

個体差によるものかはメーカーに問い合わせ中だが
嵌める事が出来なかった。

そこで写真の様にステム側の隙間にスペーサーを挟み少し穴を広げた。
すると、コラムにハマり取り付けする事が出来た。


MERIDAやスペシャのコラムは多少太いのかステムを嵌める時に少し抵抗がある。
GIANTなどはスポっと入るのでメーカーによっては嵌めづらい事があるかもしれない。

 走行



ハンドル幅は上が360mm下が380mmとフレアとなっており最近のトレンドを取り入れている。

実際に360mmのハンドルを使用してエアロポジションは取りやすく巡航も楽になった事は確かだ。
フレア担っていることで手も内側に入れやすい。

さらに、上ハンも握りやすい設計で今まで使ってきたモノの中では一番握りやすかった。


写真ではわかりにくいが、横からみると断面が▼の形になっており握るとフィットする。

冒頭で話したが剛性は高いスプリントやダンシングでは一切撓むことが無く掛かりが良いと感じる。
その一方で剛性が高いことにより荒れた路面では多少手が疲れる。

ハンドルは柔らかいと長距離は疲れないが、レース中のアタックやスプリントでは多少力が抜ける感覚がある。しかし、硬いと池は疲れるがアタックやスプリントではしっかりと力を入れることが出来る。

どちらかを取ればどちらかが犠牲になる。
それは乗る人、使用用途によって変わってくるだろう。AVIANが向いているのはどちらかと言えばレースで使うその中でもスプリンターにおすすめ出来るハンドルだ。

 詳細はAVIANへ

インスタグラムでは様々な自転車にハンドルを取付しているため自分の自転車に合うかイメージしやすいだろう。