2017年10月21日の土曜、台風がもう直ぐ来るって雨の晩に、渋谷HOMEで演奏した日の事を書く。

(ちなみに今は次の日曜の深夜3時。
投票行って外食行って、薄暗い部屋で暴風雨の音を聞きながらこれを書いている)

蓮根(はすね)出身4人兄弟レゲエバンド蓮根(レンコン)ロッカーズドラム長男ユナイト融合がこれを書いている。

このイベントは深夜0時オープンだが、4時間前の20時には前打ち上げが始まり出演者一丸となってカウンターに並べたテキーラショットを一斉に飲みまくる強烈なスタート。
この日の主催UP&UPのDJであるBOBOさん、北島友太さん、MICCHANさんとは深夜イベントで何度も一緒に飲んでいるが三者三様の酒獣だったので当然の滑り出しだ。

整然とカウンターに並ぶ私の隣にはこの日初共演、初対面のオレスカバンド、テナーサックスのアドちゃんと、同じく共演、こちらはプライベートでも良く一緒に遊ぶオートクラティックスボーカルであり今回我々をUP&UPの新DJとしての立場から誘ってくれたシュウヘイくんがいた。
つるりとしたもち肌が印象的な2人だ。


彼らのバンドはどちらも10年以上活動を続けていて、5年以上バンドを続けられた試しのない私とは対照的である。

そう思ってじっと眺めてみると、すぐ横で一心不乱にテキーラをショットし続けている2人の背中からアルコールと一緒に、何かを続けることへの執念の様な湿度の高いものが蒸気の様に噴き出し漂っている気がして思わずすくみ上がり、念仏を唱えている私がいた。

2人の野望を載せた機材車が、どうか無事に目的地までたどり着き成仏します様にと必死に願いながら、、、

と、すぐに客観的になってしまうのが私の悪い癖だ。
我に帰り弟達を探すと上を向いて気道を確保、ひな鳥型の直立不動でじっと待つ次男三男の口に手際よくショットを流し込む職人がいた。
四男ガモンである。勿論自分への給水も忘れない彼は、この日腕を買われスカウトされていた。
私は思わずあっぱれーーーーっ!と眉間に青筋を立てながら絶叫していた。
お陰でこの後本番ではヘッポコ裏声コーラスを披露し楽屋裏でボコボコにされる事になるが全くお構いなしだった。
解放された私はいつでもノーガードなのだ。

それからは私も大いに飲んで、パーティーが始まってステージに立つまでの少しの間、みんなと友達としての時間を過ごした。

{C344C11E-7BC7-423E-885B-FD1D3107276C}
(シュウヘイオートクラティック、アドオレスカ、ガモン蓮根。奥にはBOBOさん、オークラドイくん)




そうして共演者達が同じ顔付きになった頃にイベントが始まった。
父と母もいつもの様に駆け付けた。
仲間達も続々と入って来る。加えてこの日は名古屋から来てくれた人も居た。
いつもと違って今日は、彼等はお客さんだ。
全員ズボンの裾が思い切り濡れている。


、、瞬間私の股間を閃光の様な快感が駆け巡りジーンズが張り裂けた。何かが弾けた

突如規則的に輝き出した私の股間からの強烈なストロボを合図にDJシュウヘイが軽快な曲を掛け出すと私はそれに合わせて倍速で腰をカクカク動かしながら会場を一周。音楽と光とダンスでギリギリチンチラを楽しむ大人の即興セッションしながらお客さんとの乾杯を済ませた。パーティーの始まりだ。

後は散々焦らした股間をまろび出すと頭を空っぽにして踊った。

「皆見てくれ!踊り方に正解なんてないんだ!」
と絶叫しながらひたすらに、、、

先日熱海でストリッパーから学んだ私がこの日一番輝いた瞬間である。


すぐにライブが始まった。
1バンド目は何年も前から名前は知っていたが、見るのも聴くのも初めてだったオレスカバンド。ナイスだった。
が、さっきの無我ダンスで興奮し過ぎてしまいほとんど覚えていないのが悔やまれる、、

2バンド目オートクラティックスはキビキビしていた。
やってやるぞって気合いが漲ってて痺れた。
どちらのバンドもガンガンで、超カッコよかった。

そしてトリのバンドは我々蓮根ロッカーズ。
このタイムテーブルを組んだのは誰だったんだろう、是非とも一杯飲みたかった。
とても光栄なタイミングで、個性的な2バンドと気合いの入ったDJ達がガンガンに盛り上げたステージで、飛び切りクールにルーツロックレゲエを演奏するフレッシュな、縄文顔した4人組。

、、うけそうだ、、、

ひた隠しにしたので誰にも悟られる事は無かったが全員かわいい女の子で構成されたスカバンド、オレスカバンドとの初対バン。ユーチューブでプロモも見てたし、さっきのライブは目に焼き付けた。大いに意識していた。


、、決めてやる、、、



密かな覚悟を胸にステージセッティングを済ませ、ドラムの椅子に座ってからはBOBOさんのDJを聴いた。
多分この時がこの日一番落ち着いた。

リハーサル無しで、すぐに演奏を始めた。
客席を見ると仲間はみんな私の位置からでも見える所にいる。
彼らが立ってるフロアの床は雨と酒でビショビショだ。

そんなズブ濡れの聴衆を前に、我々蓮根ロッカーズは一族に伝わる徳の高い演奏をした。

{DBC3D0B2-4FD1-4E3A-B7A7-FED8353A9C96}





「いにしえの〜」


後光が差していた。

みんな酔っ払っていて誰も覚えていないが、あの瞬間渋谷は1つだった。




ワンラブ




リバーブのかかりまくったリーペリーの声が確かに聞こえた。。。







ちなみにその頃オレスカバンドは大阪に向かう車の中だったそうだ。残念、ワンnラブならず、、

そんな訳で手応えはあったのだが、ビッグビッグマネーと目の飛び出る様な美人を掴み取るにはまだまだ握力が足りない様だ。


最後に、来てくれた皆さん本当にありがとう。
現場のメット持ってそのまま仕事行ったやつもいた。
UP&UP&UP&UP&UP&UP&UP&UP&UP&UP&UP最高でした。ありがとう。
オレスカ、オークラありがとう。
渋谷HOMEの皆さんいつもありがとう。

オレスカバンドの演奏時、スペシャルゲストとして参加され、メチャクチャ渋い歌声を聴かせてくれたスカフレイムスのボーカル伊勢さんが最後まで残ってくれて、我々の演奏も聴いて下さった。
演奏後お話させていただいたが、とても大らかで気さくな方だった。



センキューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!