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我流記

あんとき こんとき

能楽の家元が道を歩いていると、

謡が聞こえてきた。しばし耳を傾け、

お供に言った。

「とめてみせようか」。

家元が朗々と歌い始めると、

向こうの謡がピタッとやんだ。

後日、別の道で、また謡が。

”先日のようにとめてみては”

と勧める供の者に、家元は「あれは、とまらぬ」と。

つまり、前者の謡の主は、家元の声を聞き、

そのうまさを見定める実力はあるが、後者にはない。

本物は本物を知るという逸話である。


太鼓練習も

打ち込み、曲練習。

今日は、”いつもと打ち方に元気がない”

「どうした?元気か?」

打音の変化、フォームの変化に

鋭く察知し激励の声を送ることが出来る。

そんな太鼓の達人を目指したい。