先日古い写真を整理していたら(もうそれが何でだったかも覚えてない)、エジプト旅行の写真が出てきた。
新米社会人としてそれこそ馬車馬のように働いていた頃、その時なりに挫折を覚える出来事があって、一人でエジプトに行った時の写真だ。
その旅行の記憶は今でも大枠で覚えているくらい鮮烈で、いくつかのシーンはいまだに映像が目に浮かぶ。
たとえば、
ー砂漠でキャンプしたときの360°に広がる星空
ーモーセが十戒を得たとされるシナイ山に登ったときの早朝バス
ー乾燥した砂だらけのホテルの中で服を沢山干していた様子
ースフィンクス観光の時に迷い込んだ裏道(後でガイドから危険だとこってり怒られた)
ー旅行ガイドの実家に招かれ、出してもらった現地のごちそう
ー同じく、ガイドの実家の屋上から見たギザのピラミッド
多分2009年ころだったように思うので、14年半ほど前のことになる。それでもこの旅行のことははっきりと覚えている。
だけど、驚いたことに。
正直その時頭の中を一杯にしていた仕事のことや、友達のこと、家族のことなどは全く覚えていないのだった。
仕事でうまく評価されなくて悩んでいて、砂漠のど真ん中から当時のメンターにメールを送ったほど悩んでいたにも関わらずだ。
若いうちは、大切な人生の出来事について、こんなに忘れていくものだなんて知らなかった。こうやって人生のことをどんどん忘れて行ってしまうのだとしたら、年寄りになったときに、何をもって生きた実感を感じたらいいのだろう。
そう思って、書き留めることをはじめたいとおもった。
いったん終わり。