指導者資格や何やらで忙しい中でも
現場の指導時間は何よりも貴重だという考えから
ベンフィカサッカースクールでの活動は
わざわざ毎回リスボンまで戻ってきて指導をさせてもらっています。
今日の僕のトレーニング、12人を2グループに分け
アシスタントのポルトガル人に3対1を任せ
僕は1対1をオーガナイズして練習していました。
要は6人で1対1のトレーニング
GKを入れ、可能な限り広いスペースでやるのが
ベンフィカ方式ということもあり
残り4人が順番に1対1、つまり待ち時間は1回のみ。
運動量としては結構ハードです。
その中で1人がGKをやっていて突き指をし
メディカルスタッフに診てもらう間に
代わりに僕がGKに入り、ローテーションを続けていました。
するとそれを見たメインコーチは
「何でコーチがGKをやっているんだ?」 と質問
松本 「今、○○が突き指をしている間、代わりをしているんだ」
メインコーチ 「コーチがGKをするのはおかしい、選手にやらせるべきだ」
松本 「いや今だけだから・・・しかも誰か1人選手にGKをやらせると1対1の
トレーニングをするのが3人になってしまう。ただでさえ選手たちはハードな
内容で今にも倒れそうな様子なのに・・・」
メインコーチ 「心配するな!3人でローテーションすればいいじゃないか」
松本 「選手の集中力は今のローテーションが限界だと思う。
集中力の低いトレーニングはいいトレーニングだとは思わないけど・・・」
突き指した選手はなかなか戻ってこず
強制的に3人でローテーションをすることになり
予想通り選手たちはへタレこみ、こけても起き上がらないような状態に(笑)
メインコーチに 「これでいいの?」 と聞くと
「問題ない!そこをへタレこませないように促せ!!」
それらのやりとりで僕はまた1つ気付かされました。
自分は練習が上手く回ることをメインに考えてしまっていることを・・・
試合では1人退場して人数が足りなくなることもあります
コーチが代わりにフィールドに入ることはできません
試合で体力が限界を超えることだってあります
それらの時に試合時間や休憩時間を変えることはできません
コーチの能力として
どうすれば練習が効率よく回るのかを知っているのは
大事なことだとは思いますが
あまり手を差し伸べすぎるのはよくないことです。
練習のための練習ではただの自己満足・・・
心に刻んでおきます。