こんにちは培養士の山岡です
今日は精液検査の一番初めに行う、目視での検査に関して書こうと思います
精液検査は、精子濃度や運動率のような顕微鏡下で行う検査の他に、肉眼による目視の検査も行っています。

ご主人様が採精室もしくはご自宅で採取した精液が培養室に来ます。
写真は当院の精液を採取するカップです。


精液が到着したら、初めに精液が液化するのを待ちます。
液化とは、射精したばかりの精子はドロッとしていて粘性が高いのですが、時間が経つとさらっとしてきます。このさらっとする変化のことを液化と言います

精液が液化したら、量、色、粘張度、ゼリーなどを確認しています。

量は精液1mlを1グラムとみなして、秤で測定します。はかり方は、精液の入った容器全体の重量を測定しそこから容器の重さを引いて精液の量を求めています。

精液の基本的な色は乳白色をしています。精液の濃度が濃いと色も濃くなる傾向があり、薄いと透明に近くなる傾向があります。他にも、赤血球が多くあると赤やピンク色、ビタミン剤を内服していると黄色っぽくなるといった例もあります。

粘張度はスポイトやシリンジで精液を吸い、精液を垂らします。その垂らした時の状態で評価しています。
粘張度が高い精液は精子の運動を妨げてしまう可能性があります。そのため、正確な検査結果が出ないことがあります。
精液の粘張度が高いときはシリンジやスポイトを使ってゆっくり攪拌をして精液をサラサラにしてから検査を行います。

ゼリーは目視で確認します。精液には、液化しないゼリー状の物質が多く含まれている時があります。ゼリーが多いと、精液調整時に影響が出る事があるため、精液調整前にゼリーの除去を行うことがあります。

目視での確認が終わったら、次は顕微鏡下の検査に移っていきます。





六本木レディースクリニック
☎0120-853-999

インスタグラムもぜひご覧ください★
roppongiladies