こんにちは、培養室のSです

以前、培養室からのブログにも精液検査の下限基準値について書かせて頂きました
今回はその続きを書こうかなと思います


2010年にWHOから発表された精液所見の下限基準値は
精液量 1,5ml以上
精子濃度 1500万/ml
運動率 40%以上
正常形態 4%以上


上記は以前書かせて頂いた内容なのですが
お伝えしたいことがあります



まず、このWHOの数字はどうやってだされているかなのですが


・パートナーが一年以内に妊娠された世界3大陸の8か国の400~1900人の男性のデータを使用
・その妊娠された方の全データを良い順番から並べて行って、下から5%目の値が下限基準値


つまりどういう事かというと

日本人のみのデータではないということ
・不妊の方のデータは入っていなくて、妊娠できた方のご主人のみのデータなので、下限基準値以下でも妊娠できているということ
奥様の年齢や状態などは考慮に入っていない



さらに言えば

妊娠できた時の精液データではない。精液所見はその時の男性の状態で大きく異なることがある。
なので、一回の検査で全てが分かることはありません


私もそうですが、数字として結果が出てしまうと、その数字を深く考えてしまう事があるとおもいます

ただ、WHOのこの基準は検査結果の目安と思っていただければ良いのかなと考えています。




六本木レディースクリニック
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