こんにちは!


ボディ研磨は“塗装表面を整える”作業ですが、実際には数ミクロン単位の塗膜コントロール。

削りすぎればクリア層の寿命を縮め、足りなければ艶が出ない。

今回は、塗装を研磨する上で重要視される「研磨量の管理」と「安全かつ効率的な磨き方」について解説します。


🧪 塗膜厚の理解と目安

般的な国産車の塗装構成は以下のとおりです。

膜            厚みの目安
ベースコート(カラー層)       約10〜20μm
クリアコート       約30〜50μm
合計塗装膜        約80〜120μm

つまり、研磨で安全に削れるのは最大でも5〜10μm程度。

中研磨(#2000〜#4000相当)でおよそ2〜3μm、仕上げ研磨(#5000〜#9000相当)で1μm未満が目安です。

💡 プロは塗膜測定器を用いて、研磨前後の厚みを確認しながら作業を行います。



⚙️ 熱管理と摩擦コントロール

研磨で最も注意すべきは「熱」。

摩擦熱によって塗装が軟化・変形すると、オーロラマークや白ボケの原因になります。


安全な作業パラメータの目安:

  • 回転数:1000〜1500rpm
  • 圧力:手のひら1枚分(約1〜2kg)
  • 移動速度:1秒で20cm程度を目安に一定に動かす
  • 作業時間:同一箇所に3〜5秒以上当て続けない

熱が集中する前にインターバルを取って冷ますことが、塗装を守る最大のコツです。




🧰 コンパウンド粒度と段階的研磨

step1

【粗研磨】コンパウンド粒度:#1500-3000 

 (目的) 酸化層、水シミ、小傷の除去

 ※ポリッシャーを低速回転で使用

step2

【中間研磨】コンパウンド粒度:#4000-6000

 (目的)艶出し、オーロラ軽減

 ※ダブルアクションポリッシャー推奨

step3

【仕上げ研磨】コンパウンド粒度:#7000-9000

 (目的)光沢調整、膜面均一化

 ※最小圧でクロスバフが◎


コンパウンドを変える際は、バフも必ず洗浄・交換。粒度の異なる研磨剤が混ざると、細かい傷を再度作ってしまう原因になります。



💡 現場でのチェックポイント

  • 塗膜厚は常に測定値で把握する
  • 作業エリアをブロック分けし、熱と削り量を均一化
  • 光源を2種類以上(直射+拡散)使用して艶を確認
  • 研磨後はIPA拭き取りで油分を除去し、真の状態を確認


🧠 まとめ
  • 研磨で削れるのはたった数ミクロン。制御こそ技術の本質。
  • 熱・圧力・回転をコントロールして「磨く」ではなく「整える」意識を。
  • 最後は必ずコーティングで膜面を保護し、耐久性を確保すること。


📝 次回予告

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