あぁ早く帰りたい、なんてことばかり考えてた。

個別面接や集団面接で態度や人相が悪いと散々言われた。

メガネをかけろ。

目の回りに痣ができてたし、頬やおでこに傷もできてた。

マンガに出てきそうな顔になってた。

殴られた直後は冷静にまともにものが考えられていなかった。

文なんて書く気にはなれなかった。

このショックはずっと消えないものだとも思った。

しかし時間が経つにつれてその心の傷も消えていった。

少し大げさか。

朝っぱらから発声練習。

眠いし寒いし疲れたし…

そして最後にメンバーと連絡先を交換する。

全員初対面の人だったが、少しは打ち解けることができたのだろうか。

解散しみんなとは別の帰路につく。

そしてあの人にまた電話をしてみた。

話しているウチに、体の中にあった何か重たいものが、なくなっていくような気がした。

少なからず緊張していたのか。

確かに初対面の人たちと3日間、朝から晩まで一緒にいたらストレスもたまるだろう。

再び長い移動で疲れた。

帰ってこれたのは夜遅くになった。

別れることは認めたらしいが、オレと付き合うことは認めてないらしい。

だから泊まるのはまだまずいと思った。

神経を逆なでするのは良いこととは思えないし、なにより悪いことをしてるような気がした。

でもあの人はわがままだった。

きっと1番わがままだ。
頭が回らないまま作文を書いたり集団面接をしたり…

コンディションは最悪。

そして面接で言うべきことをまったく考えてなかった、練ってなかった。

他のメンバーは大したものだった。

やっぱり東京人はちがうなぁ。

オレはここに何しに来たんだ。

早くも帰りたくなっていた。

この間だけでも先の問題を忘れようとしたが上手くいかなかった。

ふとしたときに思い出し絶望感が襲う。

遅くまで宴会が開かれ、朝は早くに起こされる。

タダでさえ寝不足の体はもう限界だった。

大学にはいないようなタイプの人たちや内定者の人たちの話を聞けたのは何よりもよかったが…

出版社にいそうだよねってわりと言われた。

よくわからんがありがとうございます。

ルポも良い体験だった。

電波が繋がる場所に行ったとき、あの人に電話した。

声を聞くだけで涙が出そうになった。

あぁ、オレはホントにこの人が好きなんだな。
夕方に着く。

ホントに疲れた。

移動疲れもあるがやはり精神的に参っていた。

殴られたこと自体はしょうがないことだ。

当然だ、受け入れるしかない。

それよりもつきまとうとか嫌がらせをするとかそういったことが問題だった。

どうしたらいいんだろう。

ひたすら謝って認めてもらうことしか思い浮かばなかった。

泊まる場所はクソ田舎の貸民家だった。

ケータイは繋がらなかった。

そして五右衛門風呂があった。

今、平成だよね?

まだこんなものが現存していたとは…

薪を斧で割るという憧れだった体験もした。

昨夜のことから目の前で起こってることまで、まるで現実味を帯びてなかった。

オレは夢を見ているんじゃないか…

そうであったらどんなにいいことか…