さて、次男の高校受験の経過を少しずつ書いてきたこのブログも
先日の合格発表でとりあえずゴールしたのかな、と思うのだけど、
彼の人生はまだここからスタートだ。
2月2日に合格発表。そして、17日土曜日には合格者登校日があった。
(なんと、最近の私立高校は2月から授業をやるのだ!)
発表があっても、まだまだ公立高校を受験する同級生が多いし、
学力を保って高校にスムーズにつながるよう、塾にも通い続けている!
塾の話をしただけで家出(笑)したヘタレ君とは思えない!!
思えない・・・と言えば、
先日、受験が終わった友達3人がうちに遊びにきて、
なにやらごそごそとやっているので、
「何やってたの?」と訊くと、
「勉強」という。
「え?勉強?あの中にまだ受験する子がいるの?」
「いないよ。
何か、専門学校に行くヤツが、数学とか英語が
わかんないっていうから、勉強教えてた」
なんとまあ・・・
「あんたが教えるの?」
「そーだよ。
今度テストもやる。僕が作るの」
という。
「まあ、人に教えるのが一番勉強になるから
いいことだね」
とは言ったが、母は笑いをこらえるのが必死だった。
一年前には英語15:点とか数学20点とかが関の山だったし、
いまもまあ80点以上採ることはないのだが・・・
人に教えるようになるとは!!
変われば変わるもんだ。
人は意識と機会、そして出会いによって
いくらでも変われるのだ、ということを、ヘタレ君の受験を通して
母が学ばせてもらったような気がする。
まあ、ベースは常にマイペースなヘタレ君なのだが、
とにかく本を読む量が増えたこと。
そして、勉強することに抵抗がなくなったこと。
これは本当に、勉強することを勧めてくれた友人と、
指導してくださった塾の先生方に感謝する。
まず、勉強してみようかな、という気になってくれたことは
親だけでは無理だった。
10代の男の子には、親以外に成人の男性のかかわりが
必要だといわれている。
それが教師でも、スポーツのコーチでも、バイト先の店長でも
親とはまったく違う生き方をしている他人の大人の男性が
かかわることで、大きな影響を受けるらしい。
ヘタレ君の場合、そこが恵まれていると思う。
「僕は運がいい」と言い切るヘタレ君だが、
絵の先生、母の友人、塾の先生、学校の先生・・・
みなさん、いろんな意味で関わってくださって、
それが今回の受験につながっている。
受験自体、成功だったのかどうかはまだわからない。
この選択がどうだったかは、この高校で彼がどう生きていくか
その先がどうなっていくか?
というか、どんな考え方でこれから生きていくかによるだろう。
まあ、成功も失敗もない。
しかし、本人もまわりも、まずこれが今のベストだろうと
納得できる答えが出る結果に結びついたのは大きかった。
この先、何か大きな壁にぶつかったとき、
この体験はヘタレ君にとってヒントになり続けるだろう。
頑なに閉ざしていたのでは道は開けない。
人のアドバイスを聞いて一歩踏み出してみれば
不可能だと思えたことも道が開けることがあるのだと
知ったと思う。
というわけで、勉強嫌いで、
家では教科書を開けたこともなかったヘタレ君が、
いまや自発的に友達を集めて勉強会を開催し、
勉強を教える側になったというのは!
受験がどうの、というよりずっと大きな変化だと思う。
人は変わることができるし、
人には無限の可能性がある、ということを
ヘタレ君は教えてくれた気がする。
ヘタレ君は、高校に入ったら
「思い切り絵を描く。美術部に入る」と決めている。
どんな絵を描いてくれるのか?
どんな高校生活を送るのか?
母はとても楽しみにしている。
その様子も、機会があったら少しずつお届けできれば、と思っています。
サボりサボりですが・・・
息子を助けてくれた、全ての方々に感謝。
(おしまい)