食料に関してはいろいろ難点の多い生活ですが、ひとつだけ豊かなのがお魚です。豊かというのは、私のこれまでの海外生活の中で、そしてここでの食料品調達事情を考えた中で、比較的、という意味です。
一方、この国全体、現地の人々の生活から考えれば、新鮮な魚が市場に流通するなどほとんどありえない、といった状態です。魚を扱うスーパーマーケットやお店、市場さえなく、細々と網を引く漁師さんから直接買うか、点々と籠を抱えて海岸沿いに座っている仲買のおばちゃんたちから買うか、それくらいしか魚を買えるところはありません。
この町が海岸沿いにあり、幸い私の住むところも海岸までそう遠くなく、ここでは私は新鮮な魚を手に入れやすい、ということです。
この2ヶ月の中で買ってきたお魚;平アジ、カマス、サヨリ、鯖、名前の知らない魚数種類、イカ、エビ、ワタリガニ。どれも新鮮で、平アジ、サヨリ、鯖はお刺身にも挑戦しました。食べきれないときは、開いて一夜干しにしたり、焼いて身をほぐしてふりかけにしたりします。
難点は、私の魚捌きの技術はド素人ということです。それでも、見よう見まねで何度かやっているうちに、少しずつコツなども分かってきました。今度機会があったら日本から出刃包丁を調達しようと思っています。
日本では、きれいに処理された切り身がパックで売られ、しかも新鮮で、どこに行っても手に入りますから、魚を捌くことなんて試みようとも思いませんでしたが、必要に迫られるといろいろ挑戦してみるものですね。ここに滞在する間に、魚料理が得意になっているかもしれません。:-)