でも僕を含めた多くの釣り人は、フッキングで大きなダメージを与えてしまった魚たちがその後どうなってしまうかぐらいの結果は知っているはずです。
特に僕がターゲットにする魚の中でシーバスや、アメマス、ヤマメなどはこれまで「ごめんね」と心の中で謝りながら、その現実から逃げるように自分勝手なリリースも多くしてきました。
今僕の持っているルアーの中で、スプーンは全てシングルフック化しています。しかしプラグはトレブルフックのままです。
魚に対するいたたまれない気持ちを常に抱きながらも、なかなかプラグのシングルフック化が進まなかった理由は主に三点ありました。
・プラグはバランス的、ビジュアル的にトレブルフックが当たり前という固定観念。
・剛性、形状など自分で納得出来る既製のシングルフックが見つからない。
・スプリットリングにセットしたシングルフックはフックが自由に動き過ぎトラブルが多い。
これらを解消し、自分自身が納得出来るプラグのシングルフック化を見つけ出すきっかけが今回ありました。
そのきっかけになったのは、去年2015年の8月、日高のほんとうに小さな渓流へヤマベ(本州のヤマメ)を釣りに行ったことから始まります。
日高の友人ABさんから遠征前に、渓流用にスピナーを持って来るよう言われました。子供の頃はよく使っていましたが最近ではスピナーなど、もう何十年も使った事もありません。
自宅の物置を探したところ、30年以上前に使っていたセルタやアルタ、アグリア、ドロッペンなどが、錆びたものや新品が、よくこんなに持っていたなぁと思うぐらいごそっと出てきました。それらの一部をそのまま持って北海道遠征に出かけました。
幾つかの渓流を訪ねスピナーをキャストしました。実際、どの渓流でもスピナーで小型のヤマベやブラウン、レインボー、アメマス、イワナ、果てはオショロコマまでが面白いほど次々に釣れました。
メップス ブラックフューリーで釣れたヤマメ

パンサー マーチンで釣れたちびブラウン

メップス アグリアTWで釣れたネイティブレンボー

メップス アグリアTWで釣れたイワナ

マイヤー トニーで釣れたオショロコマ

パンサーマーチンで釣れたオショロコマ

一匹、また一匹と魚が釣れる度に、輝きを失ったブレードに錆びたシングルフックをまとった昔のスピナーを手のひらの上に乗せ、感慨深くしげしげと眺めました。
ブレードも本体も輝きを失った30年以上前のメップス アグリアTW

僕の持ってきた幾つかの未使用のスピナーと、現地でABさんの勧めで買ったスピナーにはトレブルフックが付いていました。何個かロストしたのちに、それらトレブルフックを装着たままのスピナーで釣ったところ、小型のヤマベの口いっぱいにトレブルフックがかかるというケースが度々あり、大きなダメージを与えてしまいました。
遠征から帰り翌年のの遠征に備えて、全てのスピナーをシングルフックにすることにましした。セルタの様にシングルフック化が簡単なものもあれば、トレブルフックのアイをニッパで切り、既製のシングルフックのアイをペンチでこじ開けてスピナー本体に装着し、またペンチでアイを戻して装着しなければならないものがありました。ほとんどのスピナーは後者です。ただし後者のやり方ではシングルフックのアイが破損してしまうことが多く、実用的ではありません。
そんな時、これまで自作してきたスプーン用のシングルフックをそのままスピナーにダイレクト装着してしまうことを思いつきました。
作ってみると悪くない。これなら自分の好みのフックを装着できます。実釣で使えそうなスピナーをシングルフック化してみました。


ついでにヤマメ用の小型プラグも同様にスプリットリングを介さず、シングルフックをプラグ本体にダイレクト装着しました。最初はミノータイプに装着していましたが、そのうちに小型のプラグならなんでもいいやと手当たり次第スプリットリングレス シングルフックをルアー本体にダイレクト装着しました。

そのうちに、いや待てよ、、、
トラウト用の大型プラグやシーバス用のプラグもこれでいけるんじゃない?と思い立ち、近くの釣具店に行って何種類かの釣り針を買ってきて装着してみると、これまで悩んでいた魚へのダメージ軽減という問題に納得できる答えとして、しっくりすることに気がつきました。
CDJ-9に装着

リジッド70に装着

スプリットリングレスのシングルフック化進行中

まだ多くは仮説の段階ですが、このスプリットリングレス シングルフックをダイレクト装着した場合、以下のようなメリット/デメリットがあると考えれれます。
・魚へのダメージ低減
・魚へのスレ掛かり低減
・人的危険度の低減
・フックサークルによるルアー本体のダメージ防止
・スプリットリングがないためフックが本体に当たらず不必要な金属音が発生しない
・ランディングネット内で魚が暴れてもフックがネット絡まない
・タックルケース内でフックが絡まず、取り出しやすさが向上
・タックルケースへの収納量増大
・風の抵抗が減少し飛距離が向上
・根がかり防止効果向上
・テールフックがルアー本体のジョイント部のようにアクションしアピール度が向上
・トレブルフックより安価
デメリットは下記の通り。
・フッキング確度の低下
・ファイト中にバレる可能性が高くなる
・初期装着がバイス、ボビンなど専用ツールを使用しなければならない
・当然現場でのフック交換は不可能(家で作り直し)
全て確認したわけではありませんが、こんなところが考えられそうです。
少なくともゲームフィッシング、スポーツフィッシングと思ってこの釣りをするならば、ヒットさせてから、なるべく魚のリスクを低減しゲーム性を高めることで、自分自身が納得できる形でこの釣りの面白さを追求することが大切だと思います。
数多くの魚をキャッチするよりも、思い出に残る魚をキャッチし、その魚が元気な姿で泳ぎ去る姿を見届けたいと思います。







