フクニチ住宅新聞 2009年4月2日号


やわらかなものへの視点    SboX Blog

フクニチ住宅新聞 2009年4月2日号

  

リヴァル(株)が衛星設備つき多機能家具「Sbox」を開発

 

 リヴァル()(福岡県福岡市中央区大名2-4-38-309、川原広海社長)は、大川家具と提携してリノベーションや新築、増改築等用に、キッチン・風呂・洗面・トイレ・収納が一体となった箱型多機能家具『SboX(エスボックス)』(特許申請中)を開発し、販売している。価格は事務所プランのコンパクトタイプで280万円、住宅プランのスタンダードタイプで380万円。渡辺通の本社内にショールームを開設している。特許申請名は『衛生設備付き箱型多機能家具』。Sboxの多目的に使える2方向回遊空間が注目される。

 Sboxは、ユニバーサルスペース(自由空間)を一つのコンセプトにしており、このユニバーサルスペースを最大限に利用するというもの。内部空間を規制せず、利用者が自由に使えるように選択の幅を広げることを狙った。

 

 



  このSboxは、福岡県大牟田市出身で、建築家の宮園勝氏がデザインして、大川の家具職人が製作するという「福岡の地産地消商品」(川原社長)。現在、「衛生設備付き箱型多機能家具」の発明名称で特許を申請している。

  Sboxは、柱、梁、壁を必要とせず、工場で製作し、現地で組み立てるため分解可能で、配置換えや引越しが簡単にできる。また、工場で製作すると同時に現地で配管、下地施工ができるため工期短縮、コスト削減が図れる。

  Sboxは、ユニットバスの周りに家具が連結されており、このSboxを住宅の中央に据えることで、4面が内壁となる。家具は別々に売ることもできる。Sboxの上部は、多目的収納スペースやロフトルームとしても利用が可能。

  Sboxのある回遊空間は、ユニバーサルスペースなため、住宅をはじめ事務所、店舗、画廊、教室、福祉施設、病院など幅広く使える。2方向の回遊空間は、歩行や車イスの移動も楽。事務所、教室、ギャラリーなどで使えば収益を生む空間になる。

 



  Sboxの周囲の家具の壁は、良質な木材を使って経年劣化しにくいので賃貸の場合は、原状回復費用の縮減に繋がる。また、給排水が集中方式なため、メンテナンスが容易で経済的。さらに、浴室・トイレと居室の温度差が少なくて体に良く、建具は全て開くので風通しが良好などの利点もある。

  Sboxの価格は、無垢材で380万円、無垢材でない場合335万円。プランでみると介護・福祉プラン410万円(福祉スタンダードタイプ)、夫婦別寝室プラン380万円(スタンダードタイプ)、ゆったりリビングプラン290万円(コンパクトタイプ)、事務所プラン280万円(事務所コンパクトプラン)。

  同社は中古マンションの価値を上げるリノベーションのほかに、新築マンションでも、Sboxを採用することで、新たなニーズが生れるとみて今後、建築会社との連携を図っていく方針。

 「建物は基本的に鉄筋コンクリート造なら70年間持つが、付加価値が付かないことにより30年程度で建替えられてしまう。これは構造的な問題ではなくて、人為的な問題だと思う」(川原社長) 

  そこで同社は、「住宅だけでなくて、多目的に使える空間をつくれば、好立地にある中古建物をリノベーションすることで再価値を生み、30年間で壊す建物を70年間維持できる」(川原社長)ことから付加価値のあるSboxの回遊空間を生み出した。





  同社は、川原社長(1級建築士)、建築家の宮園氏、不動産事業部責任者、営業・企画責任者の4人体制で運営しており、4月から本格的に不動産事業部をスタートさせた。

  川原社長は、建築設計会社に12年間、不動産会社(福岡)16年間勤務して、企画、設計、監理、マンション・事務所維持管理業務など体験して独立。昨年の1月からSboxの設計に取り組んできた。

  現在、「日本は少子高齢化の社会を迎えて、従来の4人家族の標準層と異なり、1人、2人、3人等のときには、それぞれの住まい方というのがあるので、これからの住まい方が変わってくる」(川原社長)とみてSboxを考案し、具体化している。

  同社は、2月にアクロス福岡で開催された「第124回フクオカベンチャーマーケット」でのセミナーで、「リノベーションの為に開発した多機能家具Sboxの販売」という事業名で、Sboxの特長やメリットなどについて業界関係者に提案した。

  


 

  ▽会社名/リヴァル株式会社▽所在地/福岡県福岡市中央区大名2-4-38-309▽設立/2009年8月10日▽資本金/650万円▽代表者/川原広海▽業務内容/建築・不動産業▽TEL・FAX/092(791)8590