例えななが治ることの無い奇病にかかっていても世界は変わらず回っていく。


それでも、ななの中では大きな変化が起こった。


例え叶うことはない恋であっても、好きな人の前では綺麗でいたいやん。


まいやんと一緒にいるとき少しでも可愛くなれるように努力した。


そう思ったから、メイクもしっかりして服装にも気を使うようになった。



そうすると、自分の気持ちも上がるし、


ちょっと背筋が伸びるようになった。


オシャレは女の武器といわれるのも納得やなー。


今日はまいやんとデート......というなの


お出かけ、この日のために新しい服だって買った




「おはよー、七瀬。今日の服新しいの?春らしくて、七瀬にめっちゃ似合ってる!」 


「さすがまいやん!一目惚れして買ったの!」




そしてこういう風に何か新しいものを買ったり、


メイクを変えたりするとまいやんは必ず気がついて褒めてくれる。






そまいやんからの言葉というだけで、そのたった一言が嬉しくてたまらない。


それでもこの思いには気がつかれないように、なんてことないように反応を返す。


大丈夫。今日もななはちゃんと親友の立ち場を守れている。





















「なーちゃん、最近本当に綺麗になったよね〜。」



お昼に差しかかる時間帯。


屋上にはななの数少ない友達のかずみんと飛鳥といた。


ななの前に座ったかずみんは目をキラキラさせながら


飛鳥はちょっと興味がありそうに


のんびりとご飯を頬張るをしていたななに話しかけた。




その声に一旦手を止め苦笑いで質問に答える。


この手の質問が最近本当に増えてきた。


クラスの人にも言われた。




「んー?そう?」


 「そうだよ!!今までのなーちゃんも勿論綺麗だったけど、
なんというか綺麗さに磨きがかかってる!」


  「えへへ〜。やった!」
 

「好きな人でもできたの?」


「そんなわけないやろ」




だからかずみん達が期待してることは何も無いよ。なんて笑う。


かずみんはつまらなそうにそっか〜なんて言っているけれど、


ななの言葉が嘘で塗り固められたものだと気がついていなさそうだ。

でも、飛鳥はちょっとん?って言う顔をした。

けど、バレてはなさそう。



この病気にかかってからななも随分嘘が上手くなった。

高校で花を吐かないようにちゃんと薬も飲んだ。


吐かないように心にも嘘をつくようになった。



今度は好きな所という話題で盛り上がり始めた

2人に上手く逃れられたとホッと一息ついた。

飛鳥は気が向かないみたいだけど......と思ったが

結構乗り気...みたい


「私は......声が好き...かな。」


内緒話みたいにちょっと潜められた声で飛鳥がそう言った。

うん、分かる。ななもまいやんの声が好き。

まいやんが「大丈夫だよ。」 って言うと何よりも安心する。

きっと大丈夫、まいやんならなんとかしてくれる。

そう思わせてくれる、安心させる声が好きや。





「他......は…」 

「他には?」

「ぜん......ぶ...好き
好きな所はいっぱいあるからでも、1番好きなのは一緒に過ごす時間......かな。」

「かわいいー!!」

顔を真っ赤にする飛鳥

このデレが可愛いよな〜

写真撮ってあとから送ってあげよ!








でも皆同じなんや。

2人と違ってななの恋は大きな声で言えないものだけれど、

ななもまいやんと過ごす時間が1番好き。

 たまにななの家に来て料理を作る時間はまるで新婚のような気分になれるから大好や。

キッチンもあまり広いわけではないから何回か肌が触れ合う。

それだけでものすごく心臓がドキドキして、壊れそうになる。


「いいなぁ…」


して欲しいこと、やりたい事は溢れ出てくるけれどそれは口にしてはいけん。

 言いたいけど、言えない。

報われない恋をする。そう決めたのはななだ。

だから、しょうがないことなんや。


「何が?」 

「ひえっ…」


突然屋上が空いたと思ったら声が掛けられ思わず肩をびくっとさせてしまう。

振り返るとそこには今まさに考えていた噂の人物白石麻衣の姿があった。


「近っ…距離が近いっ!」


まいやんの距離感はいつもななをドキドキさせる。



「なんか最近やけに私から距離を取ってない?」 

「んー、そうかな〜?」

ドキドキと鳴る心臓。

凄く視線を感じるが、目を合わせたら絶対に心臓が壊れてしまう自信がある

 お願いこのまま放っておいて…

そんな願いも虚しく何故か一歩、一歩まいやんは距離を詰めて来た。

それに対してななも一歩、一歩下がる。 


「そっかー!なら良かった。」

そう言われて安心したつかの間

ぐいっと近づいて


「でも、あんまり距離取らないでね」

 「えー......」


そう言うと 

「えーじゃないよ!
私はこんなにも七瀬が好きなのに、距離が遠いのは寂しいからいやでーす」

 「そういうのがチャラいねん!」

思わずまいやんの肩を掴みぐわんぐわんと揺らす。

「ごめん。冗談だから揺らさないでー」

もぅっ!

そう言って何事もなかったかのように屋上から出る。

バタン、と閉めた扉につけた背中をずるずると滑らせてななは床に座り込んだ。

絶対に今人に見せられないほど真っ赤になっていると確信できるほど

さっきまで肩を掴んでいた手と顔が熱い。

ちゃんとななはできてたかな? 不審に思われてないかな?

私はこんなにも七瀬が好きなのに

その好きは友人としての軽いノリの好きだって理解はしてる。

それでも、嬉しい。嬉しくてたまらん。

引き締めようとしても口が緩んでしまう。

まだ熱い顔を手で覆ってさっきは言えなかった言葉を呟く。

「ななの方が好きや…」

本当はななだってまいやんが好き。と全力で言いたい。

だけどそれは許されないから。

 この想いが伝わったらもうこの関係も終わりなのにこの想いがまいやんに伝わってほしい。

気持ちに頭が追いつかない。

おかしいね、こんなに苦しいのに 報われない恋だから、ただただ辛いだけだと分かっているのに

まいやんと居られるだけでこんなに幸せなんや

どうか、どうか、 この時間が長く続きますように






リナリア/この恋に気づいて




























パロの王道といえば花吐き病!
という訳で花吐き病白西。

なんか、奇病を書いてみたかった。
誰がいいかなーって思ったらやっぱ白西かなーって
前回は結構、地雷の方が多い堀飛だったので今回は王道にしてみました!

自分的には堀飛好きなんだよね
けど、Twitterとか地雷の人多いみたいであんま書けないんだよね

ってことです。

がんばりますー。