立命館大学体育会サッカー部(女子) 選手ブログのブログ
今年の夏、全ての勝負において私に勝つことができず、原谷の自販機に投資しているかのんから引き継ぎました。
今年度主将を務めています、永井涼夏です。
気付けば恐ろしいほどの文章量となってしまいましたが、最後まで読んでいただけると幸いです。

〈自己紹介〉
回生:3回生
学部:文学部
高校の部活:サッカー部
最近ハマっていること:小説を読む



春リーグが終わり、夏期休暇も終盤に差し掛かった中、ついにこのチームで戦う最後のリーグがやってきました。
春リーグの結果は10チーム中7位。これだけを見ると決して良いとは言えません。
しかし、私たちがどれだけの思いをしてこの結果を残したのか、どんな思いを背負い、どんな残酷な現実を突きつけられたか。
時に9人で戦うことを強いられ、心が折れそうになりながらも必死に戦う仲間の姿に奮い立たされながらこうして今に至っています。
もちろん言い訳をするつもりはありません。
単なる私の実力不足でもあり、チームの上に立つものとして、見せてはいけない姿を見せてしまった時もありました。
しかし、一つだけ言うとするならば、目に見えるものだけで私たちを図らないでほしいということです。
人数が少なくて大変そうだ、主将の役割が大きすぎないか、この人数でよく戦ってるよ。
勝手に私たちを理解したつもりでいて、勝手に私たちを可哀想な目で見ているのはなぜなのか。
こんなに最高なメンバーが揃ったチームでこんなに優れた学生コーチがいるチームで何が課題なのか。
人数なんて所詮ただの飾りであって、私たちにとってマイナスの要素にはならないものだと思っています。
だからこそすごく悔しかった。
そんなチームに思われてしまったこと、そんなチームだと思わせてしまったことが。
春リーグの結果は順位では図れない私たちの思いと悔しさが詰まっています。
この悔しさを秋リーグで晴らしたい。
私たちはもっとできるのだと多くの人に見せつけてやりたい。
そう心に誓って幕を閉じたリーグでした。
 
夏の練習では今まで以上に厳しく強度の高いものにしようと考えていた私でしたが、気がつけば開催されるバー当て大会、練習前恒例行事のリフティング対決、今日はいいやと始まるサッカーテニス。
私の突発的に発せられる練習メニューに文句ひとつ言うことなく真剣に向き合ってくれるみんなを見ていると、私はやっぱり人に恵まれているなと感じます。
みんなだから遠慮なくぶつけられることがあり、まあいいかと思わされます。
毎日のように会うみんなの顔を見ているとなんだか安心するんです。
楽しそうに笑っている顔も、嬉しそうに喜んでいる顔も、怒られて不貞腐れている顔も、負けて悔しそうにする顔も全てが私の頑張る理由になっているのだと改めて気付かされました。
 
ふと練習を俯瞰的に見ると本当に上手くなったと感心するばかりです。
決めたれた練習メニューをこなすだけではなく、その練習の意図を自分なりに見つけ、何を課題とし、何を得るためなのか、その答えを探す努力をし続けた私たちだからこその成長であると思っています。
 
みんなは自分の成長に気付いていますか?
体力、技術、コミュニケーション能力、メンタル。
自分が思う以上に強くなっていると断言します。
課題は人ぞれぞれで、悩みの種も人によって違う。
大きな怪我をし、他の選手の成長していく姿に苦しみながらも直向きに前を見続ける人、サッカー以外の悩みを抱えながらもチームのために誰よりも早く来て準備をする人、自分の苦手なことから目を背けず、誰よりも仲間に声をかけチームを盛り上げてくれる人。
それぞれの人に課題や突きつけられる現実があり、その人なりの向き合い方や解決方法がある。
人が決める正解や不正解ではなく、自分で正解にする力を自然と身につけているのだと感じます。
 
強くなった。
 
本当にこの一言に尽きます。
心からみんなを尊敬しています。
 
だからこそ、結果という形でその強さを証明したい。
結果が全てでないと言い聞かせ逃げていた過去の自分とは違うということを証明したい。
みんなの努力を無駄にしないように、応援してくれる人に希望を与えられるように、結果と姿で見せること。
これが私の秋リーグの目標です。
 
私が主将としてチームに何かを残せる期間はあと4ヶ月。
何を見せ、何を残すべきか。
考えてはみたものの、正直何も出てきませんでした。
私が今まで見てきたものは何か。偉大な先輩方が残してくれたものは何か。
そんな先輩方の姿を思い返し、たどり着いた答えは「記憶」でした。
人に憧れるという概念のない私が初めてこの人のようになりたいと思うほど輝いて見えた先輩の姿、誰に対しても本気で向き合い私に怒ってくれた先輩の姿、1人で悩み、抱え込む私に笑いと愛情を注いでくれた先輩の姿。
この姿は、これから先も忘れることはない私の人生の一部です。
4年間という短い時間の中で多くの人と巡り合い、共に時間を過ごしていく仲間に出会い、私の人生を変える姿を見せてくれた先輩方のように、私も誰かの記憶に残る姿を見せたい。

主将として私はみんなの目にどのように映っているのだろうか。
気にしていないように思われますが、意外と考えます。
みんなにとって私は必要なのか、いない方がのびのびプレーできるのではないか、と。
結果を求めれば求めるほど、みんなへの要求も増え、今日も言い過ぎてしまったと反省する毎日です。
勝ちたい、このままではダメだという思いとそんな私の熱量に必死に食らいつくみんなの姿に苦しめられることもありました。
それでもこうして前を向き続けられるのは、自分を信じているからだと思います。
 
なるようになる。
私の心の口癖です。
自分の思い通りにいかなかった時、想像していたものではなかった時、突如自分を苦しめる現実を突きつけられた時、私はそれが運命なのだと受け入れることができる。
なぜなら今の私は過去の私が想像していた自分よりも幸せだから。
素晴らしい人に巡り合い、勝ちたいという想いを仲間と共有できること、出会えて良かったと言ってくれる後輩の先輩になれたこと、試合を見に行きたいと言ってくれる人がいること。
自分の考えを信じ、自分の選択を信じたからこそ存在する今を誇れる自分でいたい。
私がかける言葉も、見せる姿もみんなのこれからを生きる希望になれると信じた私の選択です。
それをどのように受け取り、どのように捉えるかはみんな次第。
どれだけでも私を活用してください。
そんな私の姿が心のどこかに記憶として残っていれば本望です。
 
結果を残すことは体育会としての使命ではあるけれど、その使命を1番に背負い、責任を被ることが主将として、私の見せるべき背中だと思っています。
勝つことの嬉しさと楽しさをみんなで味わいたい。
私たちにしかない強さ、私たちだからこその強さを見せつけてやりたい。

明日からのリーグが楽しみで仕方ありません。
私らしく、このチームらしく戦います。
 
最後に4回生へ。
頼りない先輩で申し訳ないとネガティブ思考なすみれさん。
自分には技術がないからと誰よりも練習中に声を出し、みんなを気遣い、必死に要求に応えようとする姿を見た人は、誰も頼りないなんて思いません。
生意気で言い過ぎな私にここまで本気でぶつかってくれるのはすみれさんしかいない。
本当に感謝しています。

そして最近になってさらに天然炸裂なつぐみさん。
あまり後輩と関わる姿を見ないつぐみさんが楽しそうにみんなと話しているのを見て、初めてチームになれたと感じることができました。
サッカーが好きでここまで続けてきたつぐみさんが仲間がいることに幸せを感じてくれれば私も幸せです。
 
私にとって2人は尊敬する先輩です。
能力ではなく姿で示すことの大切さを一番に教えてくれたすみれさんとサッカーが好きだという一番大切な能力を持ち続けたつぐみさんはこのチームに必要不可欠な存在です。
4回生のために戦うことは、4回生のためにはならないと知っているからこそ、勝つために戦うと決めました。

そしてみんなへ
みんなに対して何かを残すつもりはありませんでしたが、手紙を読み、なぜか私は不器用で想いが伝わっていないと言われてしまったので、この場で伝えておきます。

主将となってから今日まで、自分のやっていることが正しいのかと不安になることがありました。
しかし、みんなからの手紙を読んだ今、自分のやってきたことは正解だったのだと初めて思うことができました。
みんなに成長を実感してもらいたい、サッカーを楽しんでもらいたい、そう思い続けここまでやってきましたが、それ以上に私がみんなに成長させてもらい、誰よりもサッカーを楽しんでいたのだと気づかされました。
このチームの主将になれて良かったと心から思います。
みんながいたから私はここまでやってこれました。本当にありがとう。

いよいよ明日秋リーグが開幕します。
泣いても笑ってもこのチームでできる最後のリーグです。
それなら笑って笑って終わりましょう。
みんなを信じています。



〈お気に入りの写真〉



写真を探していると4回生との3ショットがあったのでこの写真にしました。

点を決めたのになぜか2人から背中を叩かれています。なぜでしょう。

秋リーグでも叩かれることを期待して点とります。



ここまで長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。

明日秋リーグが開幕します。

たくさんの方々の支えのもとこうしてここまでくることができました。

その恩を結果で返せるよう、精一杯戦います。

今後とも立命館大学体育会サッカー部女子部の応援よろしくお願いいたします。