今日は代官山UNITへ、BILLIE IDLE®︎を観に行ってまいりました。
「P.S.R.I.P.」のリリースイベントを見た時に「ライブハウスで見たい!」と思ったのとIDLE TALK http://hometown-hifi.com/billie-idle/ というネットで聴けるラジオ番組で、ファーストサマーウイカさんが「絶対に見ておいた方が良い」と背中を蹴りまくって下さったからです。
そして会場である代官山UNITに着くと、9年前に元聖飢魔Ⅱのルーク篁さんと雷電湯澤さんのバンド・CANTAを観に来たなぁ…、なんて思い出しました。
BILLIE IDLE®︎は「NOT IDOL」をコンセプトにしているだけあり、衣装はTシャツ(物販で普通に売っているもの)とジーンズと、至ってシンプルです。
そしてもう一つのコンセプトに「ネオ80's」というものがあります。80年代のドラマのオープニング風のPVがあったり、当時のヒット曲「ふられ気分でROCK'N ROLL」をカバーしていたり、何かとグッとくるものがあります。
50'sや60'sのアメリカンポップスを思わせる曲が多いのも、個人的には熱いです。開演前にその時代の楽曲が流れていたのですが、アイドルのライブ会場とは異質な雰囲気でGood!!でした。
そしてライブはまさに直球勝負!という感じで、シンプルな照明の中、曲と歌唱力の良さが際立つ素晴らしいものでした。
モモセモモさんのどこまでも伸びるハイトーンボイス。誰の真似でもない特徴的で個性的な歌声は、本気で日本の音楽界の宝だと思います。
最初は無口で怖い人なのかななんて思っていたのですが、喋るとほんわかした雰囲気でそのギャップにやられてしまいました。因みに日本三大モモは、モモコグミカンパニー、モモセモモ、ももらんどの御三方だと私は思っています。
アキラさんの堅実で存在感のある歌。個性的なメンバー揃いのグループには、絶対にアキラさんの様な一歩引いたところにいつもいる人が必要です。ローリングストーンズのビル・ワイマン然り、聖飢魔Ⅱのゼノン石川和尚もまた然り。こういう人の存在が、グループの存在感に重厚さをもたらすのです。後輩キャラでいじられているのも微笑ましかったです。
ハモりで曲に彩りと深みを与え、ソロパートでは儚さを内包した歌声で観客を魅了するヒラノノゾミさん。色々な人がのんちゃんの事を「妖精」だと言いますが、実際にライブで拝見すると「本当にそうだな…」とメロメロになってしまいます。作り物ではない天然の可愛さが溢れています。
ファーストサマーウイカさんの表情、仕草は指先に至るまで一瞬たりとも隙のない完璧さ!私はウイカ様のそのサマを見て、この人はアイドル界の長与千種だなと思ったのでありました。インタビューやMCでの隠しきれない頭脳明晰さ、目の付け所のシャープさもまた長与千種的です。
そしてその表情や仕草と同じく、歌声も自由自在!千の顔と千の声を持つ女!という存在です。
セットリストは「BE MY BOY」、「be-bop tu-tu」といったキラーチューンを前半に持ってくる所に、メンバーの自信の程が伺えました。
また途中、3日後にお誕生日を迎えるヒラノノゾミさんへのファンからのサプライズもあり、ケーキとシャンパンがファン有志からプレゼントされました。有志のこなれたカンペ(⁉︎)とウイカ様のアシストもありスムーズに進行、ほのぼのしていてとても良いひと時でした。
キラーチューンは前半戦でしたが、そんな事は関係ないくらい後半戦も大盛り上がり!BILLIE IDLE®︎の楽曲は盛り上がりポイント満載な上、NOT IDOLならではの一癖も二癖も、三癖も四癖もある振り付けとパフォーマンスに釘付けになりあっという間にライブは終盤へと突入!
そして本編最後のMCでは、BILLIE IDLE®︎は今後も続いて行く事が発表され会場は大きな拍手に包まれました。
アンコールでは最新曲二曲を披露。
ここでライブ終了かと思いきや、ダブルアンコール!
アンコールを求める盛大な拍手と声援の中、ステージ奥のカーテンが開き、突如そこにスクリーンが現れました。
そこに映し出されたのはスライドアニメ。
廃墟と化した地球に取り残されたBILLIE IDLE®︎のメンバー。そして謎の女性が生き残っており、その女性をBILLIE IDLE®︎とスタッフが蘇生させます。そして蘇生したその女性は救世主で、5月12日のライブの終演までにここに来られそうだと…。
ざわつく会場。というのも薄々誰の事なのかはみんな分かっていますが、もしその人が本当にここに来たら大事件だからです。
そして会場に流れるSE。(台詞のディテールは違うかも知れませんが、大体こんな感じです)
「ここはどこ?」
「ここはWACK星だよ」※WACK…BiS、BiSH、GANG PARADE、EMPiREの所属事務所。
「WACK星って良い所なの?」
「バカモン、WACK星は悪い所に決まってるだろ!」
ここで私は「あれ?聖飢魔Ⅱのアルバムのパロディ…?」と思いました。
そしたら何と流れて来たのは、聖飢魔Ⅱの超名曲「FIRE AFTER FIRE」のイントロ!(驚!× 10万)
間違いなく人生で一番の予想外の展開に理解が追いつきませんでしたが、確かにBILLIE IDLE®︎がFIRE AFTER FIREを歌っています…。これは夢か現か幻か…。
ウイカ様のデーモン閣下にも劣らぬ鬼気迫る表情と歌声、悪魔ならぬ妖精のヒラノノゾミさん…。
あんまりここでBiS、BiSというのも何ですが、私の人生を狂わせた聖飢魔Ⅱの曲を、これまた私の人生を狂わせたBiSの元メンバーのお二人が歌っている!こんな事があるのか!これは幻覚なのか!やれんのか!おい!
そして曲はギターソロに突入しました。するとステージ奥の壁が開き、そこには囚人服柄の服を着てフードを被った謎の人物…。そしてその人物が歩き出しフードを取ると…。
プー・ルイ!
その瞬間会場からは老若男女、奇人変人、凡人人参問わず「ジーザスナンマイダー!オーマイ、プー・ルイ!」という絶叫と悲鳴がこだまし、阿鼻叫喚、七転八倒、空前絶後、満身創痍、慇懃無礼、完全誕生、商売繁盛の坩堝、地獄絵図へと化しました。
プー・ルイさんはBiSの創始者であり新日本プロレスで言う所のアントニオ猪木、たけし軍団で言う所のビートたけし、森田一義アワーで言う所のタモリ、徹子の部屋で言う所の黒(以下省略)。
そのプー・ルイさんがFIRE AFTER FIREを歌っている!こんな事があるのでしょうか!時は来た!
そして曲が終わり一瞬の嵐の様にメンバーがステージを去ると、再び聖飢魔Ⅱのオマージュの、
「ここはどこ?」
「ここはオツモ星だよ」※オツモ…BILLIE IDLE所属のレコード会社
「オツモ星って良い所かしら?」
「あぁ、オツモ星は良い所だよ」
「私もBILLIE IDLEに入れるかな?」
「君ならきっとBILLIE IDLEに入れるよ。6月6日のワンマンで会おう!」
というSEでライブは幕を閉じました。
元BiSのプー・ルイ、BILLIE IDLE®︎に電撃加入!
今、私が目にした光景は一体何だったのでしょうか?
理解の範疇を軽々と超える驚愕の展開に、幻覚でも見ていたのではないかと思いました。しかしTwitterでBILLIE IDLEとプー・ルイさんが一緒に写っている写真を見て、あれは確かにこの目で見てこの耳で聴いて、五臓六腑に染み渡った現実なのだと実感しました。
今日のライブは本当に行って良かったです。
私は聖飢魔Ⅱに10代の全てを捧げました。プー・ルイさんが聖飢魔Ⅱを歌うというのは、これからの人生をプー・ルイさんに捧げるべしという悪魔からのお告げなのでしょうか。(中二病)
元々BiSHが好きで→BiS→BILLIE IDLE®︎と来たら、まさかの聖飢魔Ⅱ。縁って面白いなと思います。
ともかくこれからもBILLIE IDLE®︎からは目が離せないので、頑張って働いてライブに行きます。
これは自分にとっても“あたらしいおわりのはじまり”です。
最高のライブをありがとうございました!