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雲と空

ことばと風景 - そして ― 私

 

 老いていくこのわたくしを夏椿

 そこでそうして見守りいるのか

 

  一日だけ咲いて

  ぽとりと落花 白い花

  今日が日暮れて 終わる

 

  春夏秋冬 どの季にも

  この木はつつましやかに

  その木肌の彩りを変容させる

 

  季節の移ろいへの

  ひそやかな賛歌

  深くうつくしい祝辞

  在ることへの慎ましい喜悦

 

  この樹の下に立てば

  老いていくことさえ

  やすらぎと思える