日記帳
日記帳
今年の春は 白かった
気付けば何も書いてない
うっすら瞼
うつらうつらと
うつつを行って
帰って
行って
帰って
今年の夏は 白かった
覚えているさ
少ないから
まるで 昨日のことのように
ひねもす
暇が明るくなるのを
ゆらり ゆらゆら
椅子の上
今年の秋は 白かった
隙間を知らない 本の壁
埃を
ふうと
ふき飛ばす
窓から四角いスポットライト
舞って 踊って
また降り積もる
今年の冬は 白かった
ふかふか ふかぶか
雪をかぶって
歌声さえも 吸い込む真白
溜息ばかりが
決まりきって 仰々しい
気付けば何も
書いてない