ブログ記事を探してみたら、ちょうど5年前のことだった。

この一年後には、コロナがやってきて。


そして、今週、父と最後の物忘れ外来診察に行った。

急激に足腰が覚束なくなり、排泄の失敗が増えた。

検査のために院内を歩いたり、待ったりするだけでも負担が大きい。

前回の長谷川式スケールが10点になったことをきっかけに、心理検査はしないことにしたが、今回物忘れ外来受診自体を最後にする相談をした。

ごく当たり前のことだと、医師は簡単に言った。

すでに父を連れ歩くときのこちらの負担は、幼稚園児のそれを上回る。


5年前の父は、

ゴルフコースに行けたんだな。

トイレの失敗なんて心配は一切なかったな。

遠出ができたな。

外泊もできた。

旅に出て、風景や食事を楽しむこともできたな。


いやいや、できなくなったことを数えるのはやめよう。

人は子どもに帰る

とは、本当によく言ったものだと思う。