おかあさん   と呼ばれていた高校時代の友人。
毎日一緒に登下校して、それでも足りなくて手紙をかいて、電話をかけて。

いま、彼女は 看護師、保健師、助産師の肩書きを持ち、妻で、二人の娘の母で。

170キロ離れた町に暮らす。

この夏休みは会うことは叶わず、話をしてもいないけど、私の様子が普通じゃないことを悟り、東京での会議に合わせて帰ってきてくれた。

話し始めるまえにつまってしまった私に、向かいの席からすぐ隣にきて抱きしめてくれた。

つらかったね、会いに来られなくてごめんね、ひとりにしてごめんね。
ただただ暖かい大きな手で背中を優しくさすってくれる。

30年間ずうっと私を支えてきてくれた手。困ったときに泣きつくだけでなんにもできない私をいつもいつも受け入れてくれる。

会いたかった。会えて嬉しかった。
ありがとう。