絵本メモ

絵本メモ

小学校やちびちゃん達に読み聞かせをはじめて13年目。読み聞かせで使った本や、新刊情報などのメモがわりに書いてみます

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http://www.akaneshobo.co.jp/search/info.php?isbn=9784251005083
ふだんならこの時期、うちの玄関ニッチにはこの本があります。↓
http://www.fukuinkan.co.jp/bookdetail.php?goods_id=461
5月3日が「なんのひ」だからです。
だけど今年は4月の下旬にこの本「かあさんのいす」をニッチに置きました。

「まさか」と思っていた災害が起こりました。日本は断層の上にある、理屈では分かっていても実感することは少なかった九州で大きな地震がありました。震度5弱の福岡でもそれなりの恐怖を感じました。
衝撃だったのは、熊本城の石垣や櫓が崩壊したことと、阿蘇大橋が落ちたこと。4月10日に野球観戦で熊本城近くの藤崎台県営野球場を訪れ、このGWも熊本市現代美術館に行く予定でした。何百年単位の地震の周期からいえば、そのどちらかのタイミングでこの地震が起きても全くおかしくありません。新学期が始まったばかりの学校やその関連施設も被害を受けたようでした。かつて、ちょうど30年前の春、初めて親元を離れ熊本で一人暮らしを始めた頃のことを思い出し胸がつまりました。

さて、「かあさんのいす」です。決して豊かでもない上に火事で焼け出されて、家族の命以外のすべてを失った女の子が主人公。周囲の人々の親切や支援で生活をたてなおすけども、主な収入はかあさんのウエイトレスとしての給料のみ。
そんな暮らしの中、女の子はお手伝いのお駄賃を、かあさんはチップを、おばあちゃんは節約してういたお金を(当然のことながら全部小銭)大きな瓶にためていきます。目標は、一家の大黒柱たるかあさんがくつろげる素敵な椅子を買うこと。絵本の中には、変えようのない重い現実はあるけれど、ささやかな目標のために家族が協力して、瓶にたまった小銭の高さを見て家族が夢を話し合って、、、、暗さがない。

そうして理想通りの素敵な椅子が届くのだけど、本を閉じたあと女の子のその後の暮らしを想像して、きっと椅子だけではない、彼女の宝物になったあれこれを思うのです。かあさんを休ませる椅子を買う手助けができた誇り、素敵な椅子でくつろぐかあさんを眺める喜び、家族で協力した記憶、それを周りの人に助けてもらった記憶、お金を貰い使うことの尊さ、、、誰かの椅子の資金の小銭の一枚のために私も頑張ろうって、この4月、あらためて思った次第です。