なにから話したらいいかわからないけど、
色んな想いが駆け巡るよ。
まずおととい。
マンションを出ていく日。
その日は快晴で、今までこの部屋から見たどんな景色よりも綺麗に見えた。
少しでもこの部屋で長く過ごしたいと思って、早々起きた。
感謝の気持ちを込めて、最後の掃除。
掃除が終わると、ただひたすら落ち着かずにいた。
なにせ部屋に何も無いもんだから
ただウロウロして、意味もなく壁を触ったり、ベランダに出たりした。
ともがパチンコで取った景品の煙草を開けて眩しい光の中で一服してみた。
そしたらこの部屋に初めて来たときのことを思い出した。
その時も同じだったんだ。
とりあえずベランダに出て煙草を吸った。
無性に懐かしくなって
その時の自分と今の自分とでは、随分変わったなと思った。
嫌なことがあるとベランダに出て、泣いたり考えたりした。
冷たい風がいつも落ち着かせてくれたのかな。
今考えるとね。
ベランダから見てた
赤い屋根、ローソンの看板、ジムの電光掲示板、細い道…
全部留めておきたくて、写真を撮った。
もう写真でしか見られない風景をいつまでも見ていたかった。
そうしてるうちにお迎えが来てしまった。
恰幅のいい不動産屋さんに部屋を点検してもらって、鍵を返して、後はもう荷物を持って出ていくだけ。
点検の時に、
4年間も利用してくれてありがとうございました。ここの住み心地はいかがでしたか?
と聞かれた。
いや~…もう…
できればずっと居たいくらい快適でした。
と、声を震わせながら言った。
そうですか!
本当にそう言って頂けるとありがたいです。
就職おめでとうございます。頑張ってくださいね。
と、おっさんは優しく私を励ました。
恥ずかしいけど、
初対面のおっさんの前で泣いてしまった

笑
離れるのが淋しくて。
おっさんが優しくて。(←これはどうかな笑)
鍵を返すと
ここにもう戻れないことを実感させられた。
サングラスを掛けて、泣いてもいい態勢になった。
入り口を出て、マンションを見上げて一礼。
ありがとう。
淋しがってばっかりは居られない。
もう色んなことがすぐ先に待ってるからね。
新しい場所でも頑張らなきゃね。