こんにちは。

 

さて、いつもながら長いギャップがありましたが、今回は2回生後期、内科もしくは外科の実習について書いていきたいと思います。

ついに、看護学生というか、看護師らしい実習の始まりに、ドキドキしていたのを思い出します。ここでは内科か外科の希望は出せません。学校からランダムに振り分けられ実習に8週間(朝勤務の場合 6:45-15:15, 午後出勤 14:30-22:30で月曜日から金曜日の週5勤務の40時間)という、看護師の勤務と同じように働いていきます。

今の私ですら看護師として週5で働くことがどれだけしんどいか分かっているだけに、

学生(勉強+試験+提出物に追われる)=土日の休みは休みでない、よって地獄

の公式が生まれるぐらいしんどい8週間だったのを覚えています。

 

私の場合、ENT外科(耳鼻咽喉科)に配属されました。

何せ、病院についての知識ほとんどゼロなので、耳鼻咽喉科に外科があるの?内科じゃないの?と思ってました。どうやら、首から上全体の外科手術をした患者さんが入院するところらしく(Head and Neckの手術、目の手術、喉の手術などなど)気管切開/喉頭摘出(Tracheostomy/Laryngectomy)をした患者さんがたくさんいました。

1人の学生に1人の看護師さんがつくので、その人に最初はみっちりくっついて?ルーティーンなり看護師としてどうやっていくかを学んでいきます。学生なので、薬の準備はもちろん看護師さんと一緒に準備し(経口薬の準備、血管注射の準備などなど)患者さんのところに一緒に行き、確認をし(7 Rights: right patient, right time, right route, right medication, right dose, right reason, right documentation) 患者さんに投与します。

この確認はもちろん今でもやっています。これをやらずに患者さんに薬をあげるなんて怖くてできません。というのも、薬のエラーを無くすためには必ず必要ですね。

もし薬のエラーを学生でしたならば(例えば、看護師さんがスーパーバイズしていないのに患者さんに薬をあげた)即刻実習終了、落第、そしてまた半年後にこの2回生後期の実習を最初から受けることになります。その時はまた違う科に回されます。

そして、実習の単位は何回も落とせません。2回落とすともう看護学生として除名となり正看護師にはなれません。ただ、准看護師学生としてなら復帰は出来ます。

 

看護師さんも学生を持つことで、positive/negativeサイドがあります。例えば、最初はもちろんゆっくりじっくり教えてあげないといけないので、忙しい朝にゆっくり教えることで時間が押してしまう、けれど、慣れてくると学生さんも1人でできることが増えてくるので、介助が必要な患者さんがトイレに行きたい時手伝ってくれたりとか、バイタルを計りに行って、報告してくれる (この報告も学生として重要で、もし患者さんで、いつものバイタルより全然違う:例えば、いつもは血圧130とかあるのに、今日は95だったとか。それを報告しないとお叱り?というか、看護学生として患者の何を見ているの?と諭されます。特に、朝のバイタルを測った後に薬の準備をするので、もしその中に、血圧を下げる薬が入っていたとすると、ドクターに聞いて、あげていいかどうかを確認しなければなりません)。

そのような報告をすると、看護師さんから、逆に質問をされて返答しなければならない事もあります。(血圧が低い、どうしたらいいと思う?という質問をされたら、水分をもっと取るように患者さんに伝えておきました。また後に血圧を測りにいきます。という風な感じです)。

 

朝のルーティーンですが、

6:45 ハンドオーバー(夜勤の方からの申し送り)、患者さんのアロケーション(看護師1に対して患者4)

7:00〜患者さんのノートを読む・薬の情報を見る(今は全てiPadでノート、バイタル、検査の情報全て入っていますので、紙を使うことはあまりありません)、一日の計画を立てる。終わり次第、バイタルを測る、薬を準備しあげる。

それらが、9時までに終われば、お、今日は時間通りかな。という感じです。

9時以降は患者さん次第で身体ケアをしたり(例えば、シャワーもしくはウォッシュの介助)手術待ちの患者さんには、手術前の準備(手術着を着せる、飲食禁止の確認)をします。

あっという間に時間は過ぎるのですが、ここはイギリス圏、モーニングティータイムがちゃんと用意されています。朝のモーニングティータイムは科(ward) によって違いますが、大体朝9:30から始まり、約20分の休憩を貰えます。(ちなみにランチタイムは約30分です。)

ドクター回診は朝9時ぐらいから始まり、遅くても昼前には終わるので、ドクターのプランを読んで、ナースがやるべき事項があれば(例えば、新しい薬を処方したのでそれをあげる、ECGをする、尿検査のための尿を取るなど)やり、患者さんの退院が確定すると、その準備(もし、老人ホームからの入院患者さんであれば、老人ホームに連絡を取って、ナーシングの申し送り、その書類を作成したり、患者さんが超高齢者で1人住まいで身体介助(シャワーなど)が必要そうな患者さんだと、occupational therapist (作業療法士)と話をして家に帰った後に、介助者が家に来てくれるよう手配してもらったり)ナースの仕事なの?というところまでやります。

なんだかんだしていると、またバイタル測定をしたり、術後の患者さんがいれば、リカバリー室(術後の患者さんの面倒を見て、患者さんがある程度麻酔から覚めて落ち着くまで見てくれる科)から電話があり、その患者さんを迎えに行ったり(術後の患者さんがいると、1時間毎のバイタルを4時間測り、何も心配がなければ退院させたりもします。)。。

また目にバクテリア感染しているとかで、30分に一回目薬をさしにいかないといけない患者さんがいたり。。

 

本当に、忙しくてすぎて、学生の私、ついていけない。。。。

何が嫌って、まず、

*先生のノートが読めない(字が汚すぎて。。忙しいのは分かるのですが読める字で書いて。。今はiPadでタイプしてくれるので、ありがたいです)

*患者さんが何言ってるか分からない(気管切開した患者さん、口パクなので本当にわかりませんでしたが、ニュージーランド人看護師さんは分かるんですよね。。日本語でも分かるか微妙です。)

*電話が恐怖(相手が何言ってるか分からない。何を言ったらいいか分からない(特に患者さんについての申し送りなどの時など。)今でこそ慣れてきたとはいえ、まだまだ電話は恐怖です。電話に近よならいに限ります(こんな看護師でいいのか!)

*ノートを書くのが恐怖。ボールペンで書くので間違いだらけにはできない。

日本のナーシングノートを見たことも、やったこともないので比較はできないのですが、

こっちでは、こんな事を主に書いていました。abbreviation をめちゃくちゃ使っていきます。

 

Cared as per care plan (ケアプランというのがあってそれに沿ってケアしたということです)

Pt A+O (patient alert and orientated). 

EWS 2 driven by SpO2 95%RA, HR 90 reg (Early Warning Score 2, SpO2 room air, Heart rate 90 regular)

Pt E+D well mane (Patient Eating and Drinking well in the morning), but c/o N+V before lunch (Complain Of Nausea and Vomiting before lunch), IV (intravenous) cyclizine 25mg given at 1200 (12 o'clock) with a good effect. 

IVAB (intravenous antibiotic) given at 1000, next due at 1600. 

Shower independently. UTT (up to toilet), HPU (has passed urine), BO T4 mod (bowel open type 4 moderate amount). IVF (intravenous fluid) up and running 250ml/h due down at 1600. MTF (more to follow). ECG done, MSU (midstream urine) taken. ?dx RH (?discharge to rest home) tomorrow, awaiting PT, OT Ax (Physiotherapist, Occupational Therapist Assessment).

 

これは、本当に基本的なナーシングノートです。術後の患者さんがいれば、

RTW at 1300, Q1H obs done until 1700. Stable (Returned To Ward at 13 o'clock, every 1 hour obs(vitals) done until 17 o'clock). というような文章が入ります。

患者さんが急変した場合は、もうエッセイか?!というような文章を書いている看護師さんもいます。。

 

今でこそ、サラサラ〜っと書けますが、学生時代の私。。下書きをどこかに書いてそれから清書していました。。どんだけ時間かかっていたか。。休み時間も休みじゃない。

というのもタイムマネージメントもとても大切で、時間通りに終われない事が最終週まで続いているともしかしたら実習受からない可能性まで出てきます。本当にどれだけ厳しいの!っていうぐらいです。

 

学生指導にはその科のナース代表1名、学校からの先生1名でサポートしてくれます。

実習中には2回その2人との三者面談があります。

1回目(約4週間後)では、20項目のうち何が独立してできているか、できていないかを話しあって、2回目の三者面談までに独立してできるように、どうやっていくかを話し合います。この面談では私は、こんなことを1人でできて、こんな患者に対してこういう風に接したから、出来ている。と自分を売っていかなければいけないので、準備が必要です。もちろん先生やナースも具体的な例を求めてきます。

2回目(最終週)この三者面談で20項目のうち一つでも独立してできていなければ、実習はfailとなります。けれどこの最終週でfailというのはほとんどないとは思います。というのも、ここまでやってダメそうであれば、先生やナースから必ず何かのアクションもしくはアドバイスを受けていて、この2回目の面接までに改善するよう指導されているからです。

色々とナースからのフィードバックやらを常にアップデートしていて、やばいぞ?と思われる学生さんには、後1週間実習を延長してくれたりもします。なので、先生も受け入れ先のナース(当たりはずれもありますが)も落第させないようにサポートはしてくれます。

 

何だかんだで、めちゃくちゃ長い文章になってしまいましたが、まだまだ書くことは

沢山あるような気がします。なので、次回にその穴埋めはしていきたいと思います。

もし、何かこれがもっと知りたい!ということなどあれば、是非メッセージして下さい。

 

興味を持って読んで頂きまして、本当にありがとうございます。