昨日、山口線の列車に乗って、山口駅で下車したRieruです★
山口線を利用するのは、約1年ぶり。
歳をとると時間の流れが速いと申しますが、意外とこの1年は長かったです。引越しをしたからでしょうか。
なので、ひどく久しぶりに感じる山口県立美術館・・・
そう、今月の29(日)で終了してしまう、『小村雪岱スタイル -江戸の粋から東京モダンへ』を鑑賞する為に参りました。
コロナ禍2年目は、特にオンラインで予約を取らなくても済むようで(内容による?)気が楽です。
時間を気にしなくても良いのは助かりますね。
まずは消毒を済ませて、その後画像に顔を映すタイプの検温。
その後チケットを購入するのですが、コレクション特別企画『松田正平展』のものも購入しました。
ちなみに浴衣で来館すると200円引きになるそうですが、この日は雨予報でしたし、浴衣姿の方は見当たりませんでした。
ロッカーに荷物を預ける気は無かったのですが、スタッフさんが声をかけてくださり、素直に従ったら楽過ぎて笑いが。
肩掛けタイプのカバンで、相当重たそうに見えたようです。ペットボトル2本に本2冊、靴下とインナー類とうちわ、充電器、がま口財布、ハンカチティッシュ、メモ帳等々・・・まぁ、軽くはないですよね。
コインが要らないので、ロッカーキーさえ無くさなければ大丈夫。あと、ポケットのある服装がおすすめです。幸い4つあったので、それぞれに傘を預けたキーとiPhone、チケット、そしてロッカーキーを入れていたので便利でしたよ。
いざ、鑑賞へ!
肉筆画、木版画、装幀本、挿絵原画、舞台装置原画、工芸・・・見どころ満載です!
てか、まず、小村雪岱(こむらせったい)とは?
説明には、このように紹介されていました。
明治20(1887)年〜昭和15(1940)年
大正〜昭和初期、いわゆる商業美術の世界において、斬新で繊細な数々の作品を生み出した芸術家。
東京美術学校で培った日本画の技術を礎に、泉鏡花らが紡いだ言葉を鮮やかに彩る『装幀家』として、江戸情緒を白黒の線画で大胆かつ可憐に表現する『小説挿絵画家』として、役者からの信頼も厚い『舞台美術家』として、引く手あまたの多忙な活躍を見せた。
また発足間もない資生堂意匠部では、商品や広告デザインにも携わるなど、時代を先導する足跡を残している。
確かに、オシャレで興味深い装幀本が展示されておりました。正面だけではなく、側面も観ることをおすすめします。
今回の展示会の紹介としては、このように書かれていました。
大衆文化が花開いた大正から昭和初期にかけて、『画家』と呼ぶには収まりきらない、多岐にわたるジャンルに新風を吹き込み、人々を魅力した小村雪岱。いま、その再評価の機運が高まっています。
本展では、装幀や挿絵、舞台装置画、そして貴重な肉筆画や版画など、江戸の粋を受け止め、東京のモダンを体現した雪岱の作品を、西日本ではじめて総合的にご紹介いたします。また、鈴木春信(すずきはるのぶ)の浮世絵や、並河靖之(なみかわやすゆき)の七宝をはじめとする明治工芸の数々を通して、『江戸の粋』から『東京モダン』へと至る系譜をご覧いただくとともに、彼らの要素を引き継ぐ現代作家の作品も合わせて展示いたします。
消えゆく古の情趣と、今なおモダンな要素を兼ね備える、『雪岱スタイル』と呼ぶべき洗練された美の世界をご堪能ください。
ということで、小村雪岱以外の作品も多々展示しておりました。
特に目をひんむいて鑑賞したのは工芸で、『群雀木彫置物/上野玉水(明治〜昭和)』は、「欲しい!置きたい!」と熱望したほどです。
そして煙管(きせる)の『蓮に蟹文煙管/銘「貞義」』(江戸〜明治期)も食い入るように鑑賞しました。
煙が出る部分(火皿)は、蓮の実のようにラッパ状になっており、あの穴から煙が出るところを想像したら、もう粋でしかないです。
口元の断面は、まんま数の少ない蓮の穴で、本当に細かい!
そして胴の部分は蓮の茎と葉が1枚まとわりつき、胴の中央あたりにリアルな沢蟹さんが一匹ちょこん。
ひとりで独占して観るのはマナー違反だと思い、別の作品に移り、空いたらまた気に入った作品に食いつくのが、私のスタイルです。
さて。次の『松田正平展』ですが、淡い色彩ばかりの作品かな〜と想像して、展示室に入りました。
紹介には、このように書かれています。
松田正平 大正2(1913)〜平成16(2004)年
8歳の時、宇部の松田家の養子となり、旧宇部中学校(現 宇部高校)に学ぶ。昭和17(1937)年、東京美術学校(現 東京藝術大学)を卒業後パリに留学。生涯をとおして油絵表現の可能性を探求し続け、晩年には透明感あふれる独特の画風を確率した。昭和59(1984)年第16回日本芸術大賞受賞。平成16(2004)年、宇部市にて死去。享年91歳。
津和野生まれで、東京美術学校では学年のひとつ上に、香月泰男がいたそうですよ。
展示の序盤に、『光海岸』・『祝島風景』・『周防灘』・『烏賊』等があり、かなりツボでした。
シリーズものが多いですね。
衝撃を受けたのは、『NC嬢』(1977年)というシリーズものです。
ヨーロッパ系の女性を描いた作品のタイトルは、たいてい『NC嬢』らしい・・・“NC”ってなんだろう?どういうことなんだろう?
初めて描いたヨーロッパ系の女性が、“ナンシー”だったとか?
イテテ
(安易な憶測、お疲れ様)
結構、長居してしまいました。
山口県立山口博物館→ランチ→山口県立美術館だったので疲労感は無視出来ません。
けど、見ちゃいますよね〜お土産コーナー。
今回は、資生堂パーラーのレトルトカレーや美意識高めのドリンク『ビューティプリンセス』4種(冷えてます!)、金平糖等も、小村雪岱スタイルのお土産とは別に販売されていました。
あら、ネコさん・・・小さめだし、ネコ缶?
銀座本展ショップ限定缶らしいです。
ほ〜。なぜに資生堂さん?
小村雪岱スタイルで資生堂さんのパネルがありました。広告って大事ですよね。
資生堂さんの歴史や、名前のレトロな書体が萌え!近くには、『藤』という小さな香水瓶と箱(レプリカ)が展示されていました。(ここから記憶が曖昧)
瓶は印籠の形をイメージして、蓋は簪の四角い先っちょっぽく、刻印は下がり藤・・・だったような?
箱は桐材で、絹を貼っていたような?
あー、なんでメモ帳をカバンに入れたままにしたんだ私!
イテテ
(残念な記憶力)
そして松田正平展近くでは、山口小夜子のポスターとともに、資生堂さんの香水が4つ、『禅』・『琴』・『むらさき』な・・・あれ?4つ目は『舞』だったっけ?
イテテ
(かなり残念な記憶力)
とにかく資生堂さんの協力もあったようで、こんな花椿ビスケット缶も。売り切れていましたが、井筒屋さんにあるようです。
ほ、欲しい!
金色の持ってるから、コレクションしたい!
・・・缶だけ欲しいなら、メルカリとかで購入すれば?
アイタタタ
(・・・ですね)