不眠症なので、眠れず今夜もYouTube。

消防訓練の動画を見ていて
かっこいいなぁなんて思っていて
関連動画から次々と動画を見ていく。

そして、119番通信指令センターの動画を見て
息子の転落事故で救急車を呼んだ日のことを思い出した。

若干パニックになっている母親の私に
情報を聞きながら〝今、救急車向かってますからね〟と、落ち着いたトーンで伝えてくださった。

動画内でも通報者に同じように伝えていて、
パニック状態の相手を落ち着かせながら情報を聞き出す、素早く状況を理解し救急車の手配をする、通報者に出来ることを電話で指示する等、
本当にプロだな、って。

駆け付けてくださった隊員たちは靴も揃えず息子の元へ向かってくれた。

彼らには感謝しかありません。

息子が生きていてくれてよかった。
なんて、息子の寝息を聞きながら思いを馳せる。


しばらく動画を見続けていくと、
今度の通報は「主人が首を吊って死んでいる」といったもの。

その瞬間、頭の中にぶわあっと蘇ったのは12月15日の朝のこと。

あの日、父が首を吊っていると通報したのはまだ中学3年生の姉だった。

あの時の私はまだ幼くて、頼りなくて、
救急車を呼ぶ姉と、父に心臓マッサージをする母の間にただ突っ立って何も出来なかった、何をしたらいいかも分からなかったけど
大人になった今、そんな通報をしなきゃいけなかった姉を思うと胸が痛い。

だってまだ中学3年生じゃない。
まだ子どもじゃない。

そして、私はまた自分を恨む。
母も姉も必死になっている中で、駆け付けてくださった救急隊の方々が慌ただしく動く中で、
私だけが止まっていた。

なんとか乗り込んだ救急車。
〝ごめんねー、付き添いは1人までなんだ。おうちで待っててね〟と言って、私を救急車から降ろしてくれた救急隊の優しさ。

結局私は、私だけが最後まで必死になれなかった。

ぼーっと突っ立っていただけ。
と言っては語弊があるけど、記憶の中の映像は、止まっている私と必死に動く周りの人たち。
壮絶な現場で、まるでそこに突っ立っているだけの私は寧ろ邪魔でしかなくて。
本当に、なんて言ったらいいのだろう。
周りの人たちは父のために慌ただしく動いていたのよ。なのに私だけがどうしたらいいか分からずに止まっていた。

あの朝のことは、思い出すと苦しいな。

涙が出てきて、今日のYouTubeはもうおしまい。
心臓がバクバクするので頓服を飲んで
今日はもう寝ます。

嫌な夢を見そうな夜だ。

おやすみなさい。
いい夢を。