先日、遠くのスーパーで猫缶を山ほど買って歩いて帰ってきて、重いなぁと思っていたら。。。
100メートル先にご婦人と目が合ったような気がした。
そのご婦人ずっと立っている。
100メートル歩いてそのご婦人の横まで歩いて行くと
「あの~~~ちょっとすみません。」
と声をかけられた。
「はい、どうしました?」
「あの~~~ここって○○スーパーありませんでしたか?」
「あ、そうですよ。今、取り壊されて工事中ですが、○○スーパーがありましたよw」
「そうですよね。いや、私ね、ここの団地のお友達の家に遊びに来たんだけど、あれ?○○スーパーがなくて」
「○○スーパーが、確かにありましたよw」
「私、ここの団地のお友達の吉本さんに会いに来たんですけど、○○スーパーがなくて、あれ?と思ってね。」
「あはは!そうですか。」
「私、確かここに○○スーパーがあったと思っていて」
・・・・ん?なんか。。。
「そうですか。」
「私ね、今年85歳になるの。でね、65歳から名古屋市が出してくれている敬老パスが年に650円で名古屋なら何処でも行けるの」
「はぁ、65歳になったらもらえるんですか、いいですね!」
「私ね、85歳だから、敬老パス見て!この敬老パスがあれば何処でも行けて、本当に助かるの」
「私も65歳になったらもらいますね~~~」
・・・寒い
「あ~~~ら。ごめんなさいね、私、主人と2人暮らしで、あの人読書か書き物していて喋らないから、外に出るとつい長話しちゃうの。」
「ははは。わかりますよ~~~」
「でもね、敬老パスがあれば何処でも行けちゃうのよ」
・・・寒い
「でね、ここの団地のお友達の吉本にね、会いに来たの。敬老パスがあれば何処でも行けるからね」
「ははは。」
「あ~~~ら。ごめんなさいね、私、同い年の主人と暮らしているんだけど、主人は書き物しているか読書をしているから、喋らなくて、でも、西友には連れて行ってくれるの」
・・・・このご婦人は、ちょっとづつ情報を増やしながら同じおなはしをしてくる。。。大丈夫だろうか。。。
「お前この前、あれが欲しいって言っていただろう。って西友にね、車で連れて行ってくれるの」
「それはいいですね。」
「でもね、敬老パスがあれば何処でもこんな老人でも何処でも行けるのよ。見て、この敬老パス、これよ。」
「650円で何処でも行けるんですね。」
「あたしこれが無かったら、本当に困っちゃうわ。敬老パスがあれば何処でも行けるから本当に助かって、ここの団地のお友達の吉本さんのお家に行こうと思って。」
・・・ぼけている?
「あの~~~、吉本さんのうちにわかります?」
「わかるわよ。ここの団地のお友達でずっと知り合いなの。」
「ご主人、吉本さんのお家に行くってご存じですか?」
「私ね。吉本さんのお家に行くときは、ちゃんとメモを残してくるのよ。あの人、ずっと読書か書き物していて声かけないから。ちゃんとメモ置いてきたの。」
・・・じゃあ、大丈夫か。。。
「吉本さんのうちに来るときは敬老パスがあるから、こんな老人でもこれちゃうの」
私、鼻水を拭き始める。寒くて猫缶が重くて、布団もほしてあったので
「すみません。布団が干してあるので、そろそろ帰りますね。」
「あ~~~ら。ごめんなさいね、外に出るとすぐ話し込んじゃって、私新潟出身で。。。」
・・・・さらに新潟の話を聞き
「でも、名古屋市は敬老パスがあるから、新潟よりもいいのよ。もう両親もいないし、兄弟も他人みたいなものよ」
「そうですか。」
「あ~~~ら。ごめんなさいね、私、外に出るとつい話し込んじゃって・・・」
「いえいえ」
「これ、これが、敬老パスなのよ」
「年650円で名古屋市どこでもいけるんですね。いいですね!本当に吉本さんのうちにわかります?」
「わかるわよ!」
「では、あまり遅くなると吉本さんもお困りでしょうから、これで失礼しますね」
「あ~~~ら。ごめんなさいね、じゃあ」
かれこれ、40分は話しただろうか。。。
家に帰って旦那に今こういう事があったと報告したら
「まるで、落語の蜘蛛籠のような話だなぁ笑」
「なにそれ、」
「酔っ払いが、同じ話をする落語だよ」
・・・家に帰って、よく考えてみるとやはり、あの女性はぼけていたのではと不安になって、見に行こうかなと旦那に相談すると
「ぼけてなかったら、その方が失礼になるだろ」
なんか、モヤモヤした。。。
ので、見に行ってみたが、そのご婦人はいなかった。
無事、吉本さんのうちに行けたのかな。
どうか、行けてますように。
こういう時って、どうしたらよかったのか。。。これから、老人が増える(自分も含めて)世の中になるとこういう場面にまた合うかも知れない。
ちょっと、気をつけて、本当にその人がそこに行けるのかどうか、確かめようと思ったのでした。