そんなわけで下巻です。(どんなわけだ)

 物語は私のいい加減な感想文とは関係なく、シリアスに展開中。
 しかし、この犯人、いけません。
 いくらご乱交なお嬢さんでも監禁と陵辱はいけないとかそういうことではなくて。(いや、もちろんいけませんけどね!)
 この犯人、自ら72時間と予告しながら守らない。
 それじゃあ、1年あると信じてイスカンダルまで行ったけど、ヤマトが戻ってきたらとっくに地球は滅んでた……って感じじゃないですか。(古い上にマニアなたとえ)
 それなのに、作者のブラフにまんまと引っかかって、私にはちっとも犯人がわからないのが悔しい。

 そんなフーダニットも楽しめるこの作品ですが、主人公を巡るドラマも忘れてはいけません。
 主人公のパリスは婚約者の親友と恋に落ち、それがきっかけの重い苦しい過去をもっています。この過去の乗り越え方がロマンスとしてはキモ。
 そして主人公らしく、パリス、とにかくモテモテです。
 だから、彼女を取り巻く男性キャラの多彩なこと。ヘタレだったり、変態だったり、それぞれキャラが立ってるあたり、ベストセラー作家の面目躍如、と、いったところでしょうか。