九州へ向かう車の中。
ボーカルとベースと3人で車に乗って色んなところに行った
３人でいる時間はなんだか不思議な時間で居心地いい訳でも悪い訳でもなくて
ただ時間が過ぎていて喜怒哀楽も何もないけど薄い掛け布団くらいの思い出だけがある
来月に東京に引っ越すことになった
私の楽しみは音楽より新しい環境に身を置くことなのかもしれない
飽き性だからもう関西は随分前から愛着が薄れていた
今年も夏がおわったらしい 半袖で寝てたら風邪をひいてもうこんな時期かと思った
今年は線香花火できなかったな
どこか忘れたまだ明るい浜辺でした花火のことはきっとずっと褪せずに覚えているだろうな 言葉にしたい気持ちを我慢して肩だけ寄せ合った 浜辺に落ちた貝殻や水たまりでできた小さな島もコンビニでかった花火と火薬の匂いと全部忘れたくないけど
思い出すとさよならをした車の中の思い出と一緒になって胸の奥が少しまだ痛くなるな
女は上書き保存だとしても私はそんな器用にできないからきっと上書きされるにはまだまだ時間がかかるのかとしれないな
薄くなれもっと薄くなれ