?!?!

驚きで声も出ぬまま
エントランスの鍵を解除する



きっと…
マンションの駐車場から電話してきたのだ
そうやって
私が慌てるのを楽しむのだ





しばらくすると部屋の前
ドアホンがなる



「よっ」





扉を開けると当たり前のように
するりと部屋へと入る


「待って
ねぇ
仕事が…」


そういう私の口を彼の唇が塞ぐ


「付き合ってどんだけ経ってるって思ってんだよ」

「え…」

「来んなってのは来いってことだろ?」


意地悪に笑う彼の瞳


「仕事かどうかなんて
お前の言い方で…わかんだから…」

「…」

「怒ってんだろ?
会いにこねーから…」

「…」

「でも…仕方ねー…じゃ…ん?」

「そんなの…
それくらい…
わかってる
わかってる…けど…」






逢いたかった…

ひとりで家にいると
時折どうしようもなく怖くなった
この日常がいつまで続くのかと…


もしも
この病に罹患したら…
もしも…
彼に何かあったら…





だから
逢って
確かめたかった
君の温もりを…
そして
ちゃんと…生きてるって…ことを
小さな画面の中じゃなく
ちゃんと…君を…感じたかった…





言葉に詰まる私の瞳を彼が覗き込む



「ん?
なんだよ
言いたいことあんなら聞くよ」



彼のシャツをぎゅっと握る
懐かしい彼の香水の香りが私を包む




「俺だって我慢してたんだ
な?
機嫌直せよ」


「うん…
…ごめん…なさい」






彼が優しく微笑むと
私を抱き上げた






部屋に入ると彼が笑う


「仕事?
ははは
パソコンの電源すら入ってねーのに?」







本当に…意地悪なんだから…