私は親に愛されなかったと思う。
父親にとっては、都合のいい愛玩動物。
母親にとっては、母親を助けてくれる存在。
私が何を感じ、考え、何を喜び、悲しむのか、どう成長するのか。
両親は無関心だった。
幼稚園くらいの頃、上の前歯がグラグラしていた。その事を親に告げると「抜いてやる」と言って、本当にベンチで私の前歯を抜いてしまった。覚えてる。ベンチを持って迫ってくるあの顔。
私と妹だけやられた。兄と弟は無事だったので、これはアイツの性的嗜好だったと思う。
無理やり抜いたから、その後歯並びはガタガタになった。年頃になって矯正したいと言うと、「そんな金ないよ」だって。
この歯は今でもコンプレックスだ。
都合の、いいアクセサリー。
「女の子は短大くらい出とけ」
「長男は試作品だからな」
気持ち悪い。思い出しただけで吐き気がする。
叱られる時は必ず下着を下ろされて、お尻を竹の棒で、叩かれた。
母親の首を絞めているのを何度も見た。
母親は子供が手をあげられてるのを、ただ見てた。
歯を抜くのを、止めてくれなかった。
いつだって、こまった顔してため息ついて。
自分も被害者なのよ、みたいな。
ムカつく。
あんたが、そんなだから兄も弟も、自殺したんじゃねーか。
自分のせいだ。おまえのせいだ。
私には安心できる子供時代はなかった。
私はおまえみたいにはならない。