Aさんと付き合うのは20代、30代、40代の後半からと、かれこれ3回目になりますが誕生日を祝ってもらったことはありませんでした。



「結局ずっとじゃん?」みたいな並べ方になってしまいましたが、1回目と2回目は1年くらいしか付き合ってないかも。

いや、2回目は1年も付き合ってないかも。



関係が関係だったし、誕生日に何かしてもらえるなんて考えてもいませんでした。


Aさんは元々アニバーサリーのイベントが苦手というか、すぐ忘れちゃうみたいで今まで何度も女性を怒らせてきたといいます。


ひどい時はそれが原因で別れ話にもなったそうで。


自分自身が兄弟の誕生日が近く、まとめて誕生日されていたりそもそも母親が誕生日と出産予定日がいまだにごちゃごちゃになる方のようで、「誕生日ってそんな特別なもんじゃない」という頭があったようです。


なるほどなるほど。


加えて、普段ちゃんと大事にしてるんだから別にこの日に何かしなくても関係なくない?と思っていたようで。


なるほどなるほど。


うちの夫も私の誕生日は忘れちゃうので私は自分から騒ぐようにしています。

女性が思うほどの特別感を持っていないだけで、愛情の深さとは関係ないと思っています。

ただ何もないのは寂しいので

「私の誕生日はあそこのコース料理食べに行きたい」

と大騒ぎします。


男性はそんなもんだと思っていたところ、Aさんが


「今年は節目の年だから特別だよ。お祝いしようね」


ええっ!?

そんなこと思ってくれるの??

ていうかどうしたの?


もう気持ちだけでうれしくて

「誕生日にデートできる」

というだけで満足でした。


そしてデートの日、

「はい、これ」

と、小さな紙袋をカバンから出してきました。


Aさんがくれるものって…これって

大人のオモチャ?


と思いました。

随分可愛らしい袋に入っているな。


大人のオモチャプレゼントはAさんのことなので十分考えられます。


紙袋から出すと、小さな箱。

まるでアクセサリー入れみたいです。

いぶかしげな顔で箱を開けるとネックレス。

私の誕生石のダイヤがついたネックレス。

ちょうどダイヤのついたシンプルなネックレスが欲しいと思っていたところでした。


ネックレスとAさんの顔を何度も往復して見ました。


うそ

ほんとに?

私ダイヤのネックレスが欲しいと思ってたの言ったことあった?


「ないよ。ただこれがいいと思ったの」


ダイヤが私の誕生石って知っててダイヤにしたの?


「そうだよ」


なんていうことでしょう。


「つけてあげるよ。後ろ向いて」


漫画の世界みたーい

ドラマの世界みたーい

わーい!超うれしーー!


「ありがとう本当に嬉しい。しかもこんなに私の欲しいものとピッタリなんて信じられない。

私てっきり大人のオモチャかと思ってたから


Aさんは笑って

「それとこれとは別だよ」




後日、この時のことを話した時に

「想像以上に喜んでくれて僕も嬉しかった。

それと同時に誕生日を祝ってあげたときの効果の凄さに驚いてる。


僕の人生の中でこんなにも鮮やかにアニバーサリーイベントを実行したことはなかったんだよ。こんなに前々から準備して臨んだことはなかった。偉業を成し遂げた気分で達成感が凄かった」