高校一年の時に人生で初めて一人で見た小劇場の演劇を今でも忘れない。
新宿三丁目にあるタイニーアリスという、
これこそが小劇場!というそんな劇場が初めてだったので、
それはそれは衝撃的でした。
游劇社「我儘な死体」
今ではもうない劇団。
「主人公は教師兼売れない作家。引っ越して来た家に死体があった。
この死体はいったい誰だ?」
みたいな、不条理劇。
すんごく笑った。
演劇って笑えるんだった!
って、その時思った。
そこから始まる。観劇マニアぶり、学校に届いた招待券や、バイトで貯めたお金でありとあらゆる、小劇場の演劇を見に行きました。
演劇とは笑えるもの!と思っていたけど、
演劇とは泣くこともできる!も知る。
大抵、どんな演劇でも笑えるシーンとかあったりする。
笑いってやっぱり楽しい。
人間の生活にだって
笑いは大事。
笑いは必要。
笑いはハッピー。
切っては切れないモノだと思う。
すんげー大事なんだけど、それを使わなくてもいいものだってある。
笑いが一切ない、演劇を見た時もそれはそれは衝撃だった。
笑えるもの!と認識していたモノが、
覆された訳だから、笑えるを知った時よりも、衝撃受けた訳だ。
11月16日に公演する
高橋倫平の「捨て犬の報酬」には
笑いはない。
台本を初めて読んだとき、そこに笑いの要素がなかったから。
演出を変え、やり方によれば笑いを作れるシーンだって作れる。
思わずニンマリしてしまうところはあるかもしれないけど、
がはは、笑うシーンはない。
それでも魅せます。
一挙一動、すべてを見世物にして生きましょう。
物語の力と、演技の力で
笑いなしに
引きずり込んで見せましょう物語の世界へ。