広い、工場の倉庫の中
聞こえるのは、
微かで、それでいて荒い息遣い。
不意にビシッ、と
静かな倉庫に音が響いた音
普段では耳にする事はないであろう、鞭のしなる音だ。
次いで聞こえる声、
「ほら・・・、早く答えてよ。」
左手に先ほどの音の原因を握りながら言葉を放つ。
綺麗なハニーブラウンの髪に整った顔立ち。
紛れもなく、APH学園美術部のフェリシアーノ・ヴァルガスだ。
彼は綺麗な桃色の唇で弧を描いた。
「早く答えないと、痛いのはお前だよ?」
そう言葉を吐くやいなや、鞭を振るった。
目の前の相手が苦痛に顔を歪める。
光を放つような美しい金髪に、整った顔立ち、特徴的な眉。
APH学園の会長、アーサー・カークランドだ。
彼のエメラルド・グリーンの瞳がフェリシアーノを睨みあげる。
しかし、彼は既に立つ事さえままならないほど傷を負っていた。
小さく浅い呼吸を繰り返しながら彼は言葉を紡ぐ。
「ハッ・・・。誰が、お前なんかに、・・・・・・ッ!!!」
再び鞭が振るわれる。
純白だったはずのカッターシャツが鮮やかな紅で染められている。
「俺は頼んでるんじゃないよ。これは命令。」
可愛らしい顔立ちに見合わない言葉を吐き
1歩、また1歩と少しずつアーサーに近づく。
2人の距離が残り30cmというところでフェリシアーノがしゃがんだ。
そして、
少し浮かせてフェリシアーノを見ていたアーサーの頭を思い切り地面へ叩きつけた。
血がにじむ。
アーサーの表情は、見えない。
「ねぇ・・・・・兄ちゃんを傷つけたのは、誰?」
「・・・・・・・・・・」
アーサーは答えない。
否、答えられない。
それは、アーサーにとって最も大切といっても過言ではない人物なのだから。
「・・・・・・・しょうがないなぁー・・・・。」
フェリシアーノは大きくため息をつくと立ち上がり、出口へ向かった。
アーサーは眩む意識の中で、最後に
フェリシアーノの笑みが見えた。
その表情が何を意味するのか
今の彼には知るよしもない。
-----------------------------
前に描いた漫画の小説版書こうとして
あ き た (笑)
フェリは最強でしょ、常考。
気が向いたら続きかくかも。