もう2018年2月に終わった、すでに合否の出ている受験の話ですが、中学受験がどんな世界か表現したくて、書いています。ある私立中学の同窓生ママの4人組の我が子の受験にまつわる話です。あえて、うちがどの一家かは秘密にさせてください。文にするために想像で創造していますが、真実に基づいての想像です。 



登場人物

やしの木健太 けんた(2018年度 中学受験)
イチョウ千里(健太のママ)
イチョウ穂花(健太の三歳下の妹 )


ひまわり美希 みき(2018年度 中学受験)
ひまわり梨香 りか(美希のママ)
ひまわり美羽 みう(美希の三歳下の妹)


イチョウ誠 まこと(2018年度 中学受験)
やしの木京子 きょうこ(誠のママ)
やしの木実 みのる(誠の三歳下の弟 )


ハイビスカス麗 うらら(2018年度 中学受験)
ハイビスカス舞 まい(麗のママ)







猫しっぽ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫あたま

美希ひまわりは、1学期の初めこそ優等生だった。しかし、その優等生の仮面は少しずつ崩れていった。

6月のある日、担任から電話がかかってきた。初めは、担任教師は、「美希さんは勉強がよくできていて…」と話し始めたので、梨香は不思議に思った。わざわざ褒めるために電話してきたとは思えないからだ。だから、うんうんと話を促し本題を待った。

すると、先生の口から漏れたのは「よくできるせいか、授業中に先に答えを言ってしまったり、「こんなの簡単」と口にすることがある。」という苦言だった。担任からももちろん何度か注意したが中々治らない。という話に心がざわめいた梨香の耳に、さらにショックな話が続いた。

今日、美希は返却されたテストの結果が悪かったクラスメイトに、こんなのが分からないなんて馬鹿だと言い放ち泣かせてしまったらしい。

とにかく、家でよく言い聞かせると言って電話を切った。美希は今、公文に行っている。もうすぐお迎えに行かなくてはならない。

お迎えの時間の前に心を落ち着かせて、なんとか美希の心に響くような言い聞かせ方を考えなくてはならない。


同じ学校のママたちには、とても相談できないと感じた梨香は、千里イチョウと京子やしの木と舞ハイビスカスにメールで相談した。