死ぬ瞬間に今までの苦痛が消える | 密教僧のブログ

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幸せになる人間と不幸になる人間は何が違うのか。目に見えない世界の法則を密教僧が解き明かします。

死の世界に旅立っていくときに、今まで何十年も一緒に暮らした肉親たちと別れなければなりません。ですから、死者の心は悲しみに満たされています。

たとえ、小学校の六年間だけ一緒だった友達でさえも、中学三年間だけの友達であっても、いじめられてばかりだった友達であっても、卒業の式で蛍の光を歌うときは悲しいものです。別れに悲しみは付きものです。

ましてや何十年も寝食を共にし、泣いたり、騒いだり、怒られたりを繰り返してきた家族と別れるのですから死後の世界に旅立つ者の心は、それは深い悲しみや、寂しさで満たされています。

亡くなる瞬間、魂は肉体から出て、自分の肉体を見下ろすような位置である天井近くまで浮遊していきます。この間、二、三秒くらいでしょうか。

この間に次のような現象が起こることがあります。

大怪我をして、あるいは大やけどを負って、即死状態といわれる人でも、ほんの数秒間、自分の足で歩いたり話ができる、痛みを感じない瞬間があります。

どんな大きな事故に遭っても、二、三秒、自分で考えられる時間があります。