【結果】CMLL4・3アレナ・メヒコ | 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』

【結果】CMLL4・3アレナ・メヒコ


 3日(現地時間)、朱里とカマイタチがメキシコシティの中心部にあるソカロ広場でお互いの飛躍を誓った。朱里は「自分はCMLL世界王者としてこの地に来て、いまその重みをしっかりとかみ締めています。メキシコの国民、そしてラテンアメリカの国民の方々がどれだけこのCMLLを愛されているかが本当に今回の遠征でわかりました。それだけの団体の象徴であるベルトを自分が巻いていることを誇りに思い、そしてさらにメキシコ、ラテンアメリカの方々、そして日本の方々にもっともっとプロレスの魅力を知ってもらいたいと思います」とコメント。


『アレナ・メヒコ金曜定期戦』

◆4月3日 メキシコシティ アレナ・メヒコ

▼6人タッグマッチ
 朱里&ダークエンジェル&(2-1)ダリス&ラ・コマンダンテ&ラ・セドゥクトラ
 [1]スヘイ(旋回式ワキ固め)ダリス
 [2]ダリス(サソリ固め)スヘイ
 [3]朱里(ミノルスペシャル)ダリス



 3日、メキシコは『セマナサンタ』というスペイン圏に広がる聖週間あって、アレナ・メヒコは超満員に包まれた。朱里は入場時に空手の型を披露するなど、パフォーマンスにさらなる幅が広がった。4戦目となるこの日はマルセラ、プリンセサスヘイとの超テクニカトリオで出陣。ダリス&ラ・コマンダンテ&ラ・セドゥクトラのルーダ組と対戦する。ルーダ組のダリスは朱里をしきりに挑発。朱里のCMLL初戦より執拗に狙いをつけ、明日4日のアレナコリセオ特別興行ではついにシングル対決での決着戦が組まれることになった。まずはその朱里とダリスの因縁の対決からスタート。ダリスがサッカーボールキックを見舞えば、朱里も背後へのキックでお返し。朱里が観客席に向けてポーズをとるが、観客は半分声援、半分はブーイングに分かれる。これまで大声援に包まれていた朱里が初めてブーイングを浴びた瞬間である。なぜなら、これまでテレビや新聞を通じて、CMLL世界王者としての朱里が多数メキシコ全土に露出しており、愛国心の強いメキシコ人は自国のベルトが外国人にもたれていることに対し、強い危機感を示し、ブーイングでその思いを現したのだった。ダリスは朱里をコーナーへ追い詰めチョーク攻撃。これに対して朱里はセカンドロープからのティヘラでピンチを脱出。さらにカサドーラ式のフェイスバスター。低空のキックでダリスを場外へ落とすと、エプロンからのランニングニー。その間にスヘイが旋回式のワキ固めにダリスを捕らえ1本目を先取した。

 2本目、朱里はダリスにローキック。これに対してダリスはセカンドのコーナーへ上り、髪を掴んで前方へたたきつける。続いてセドゥクトラがベア八ッグ、そしてコマンダンテがジャイアントスイングで振り回す。その間にダリスがさそり固めでスヘイを捕らえ、2本目を奪い返した。
 3本目、セドゥクトラがサイドバスターで朱里を捕らえる。さらにコマンダンテがチョークスラムへ。それでも朱里はドロップキックからボマイェで反撃すると、攻守が目まぐるしく動く。その後、またしても朱里とダリスの攻防へ。ここで朱里はドロップキックからのミノルスペシャルを決めると、ダリスはギブ アップ。見たことのないような技に、メキシコのファンは大きくどよめいた。これで朱里は4戦4連勝で世界王者としての実力を大きくアピールし続けている。試合後、ダリスは朱里をまたしても挑発。翌日に控えたアレナ・コリセオでのシングル対決に機運が高まった。
 朱里は「結構、試合にも慣れてきていい感じになってきたと思います。今日はブーインも飛びまして、いつもとは違った雰囲気でした。やっぱりCMLL世界女子のベルトを外国人が巻いているので…。ダリスも相変わらず挑発してきますが、本当にCMLLの選手たちが総出でこのベルトを取りに来ている実感があります。でも、明日のシングルで決着をつけて、残りのサーキットでメキシコに朱里という名を 刻んで帰りたいです」とコメント。4連勝と勢いに乗る朱里だが、そこにダリスという大きな壁が立ちはだかる。いよいよ世界王者の真価が問われる。




(C)CMLL/Alexis Salazar