この曲すごく好き。
街の小さな小さな映画館に一人で見に行った、
この映画も、すごく好き。
最近、ひとりよりもふたりが楽しいなんて思えちゃって
すこし、年をとったかな、なんて思ったり、ちょっと悔しかったりする。
一人で楽しく生きていける自信があったのにな。
ひとりがいいなんて言葉はふたりのよさを知らなかったから
出てしまう言葉だったのかもしれない。
一緒に行ったコンビニや、歩いた道に
一人で行ってみるとさびしくなる。
最後に行ったカフェで、少し泣きそうになった。
泣きそうになるたびに、冷めたカフェラテを一口飲んだ。
泣きそうになってたことをあなたは知らない。
これからも知ることはないだろう。
閉店までの時間を名残惜しくカウントダウンしながら
同じような話を何度も繰り返した。
その話はゴールにたどり着くことなく、
いや、
ゴールにたどり着くことを拒否していたんだ、と今になって思う。
もうしばらく会うことはないのに、まる明日も会うみたいな
別に寂しさもないような
そんな表情で、別れた。
私は一度だけ振り返って、手を振った。