さんきちの日々ファイル -13ページ目

さんきちの日々ファイル

ごくごく普通の日常です。

あれはコロナが流行る前の年。

マスクで覆われることなく

素顔をさらけ出していた頃。

 

中堅職員の今野さんが新年度に

異動することになり、

次は新人職員さんが配属されるという。

 

今野さんは前もって挨拶?されたらしく、

嘱託職員の森さんに「どんな人?」と聞かれ

「すっごく背が高いですよ。190センチ」

と言った途端、係のみんな「ええー」

どよめきが起こったのを今も覚えています。

 

新年度になり、現れた新人くんは

本当に背が高かった。

ひとりひとり丁寧に挨拶しに回って

きてくれるのはいいけれど、

こちらは椅子に座っているので、

いきなり目線が腰回りのベルトに当たる(笑)

 

改めて見上げると

「新人の豊田(トヨタ)です。

よろしくお願いします!」

そこにはメジャーのオオタニサン・・・

じゃなかった

ハリウッドに進出した某俳優によく似た

ラガーマンがそびえ・・・いや、立っていた。

 

ただの挨拶だったのが、そのピカピカの笑顔で、

瞬時に私たちの懐に入ってきたのです。

そして、仕事も出来る新人くんでした。

豊田くんは配属初日から、電話応対を

なんなくこなしたのです。

着信2コール以内に受話器を取り、

「はい。〇〇市役所 年金係 豊田です

〇〇年金事務所の〇〇様ですね。お世話になって

おります」

携帯が普及して固定電話なんぞしらんがな

という若者が多い中で、

あなた何年目?というくらい落ち着いた口調。

 

窓口に出れば、

なんか言うたろ気マンマンの横柄な来庁者が

そのガタイの大きさに圧倒されシュンとなる。

(いや、本人は別に威圧したつもりはないのだが)

理不尽な窓口対応もこなさなければ

なかなかった私と温室さんは

心の中でヤンやの喝采(笑)

 

10年ベテラン職員の森さんが

「これはすごい新人が入ってきたわね」

 

なんだか漫画みたいな展開になりそう・・・

期待の新人現る!で浮かれてしまいましたが、

その後はまさかのコロナ渦。

 

そして

森さんが年金係を去る時がやってきたのでした。