発音体感は言葉の本質である。

プロコミュニケーター・実践心理カウンセラーの長澤りえです。

こんにちは。

その理由は、

「言葉には正しさとか美しさというべきものがある。

　それは口の中の模倣と、言葉の指し示すところの事象が一致していることである」

by ソクラテス

はるか2400年前の哲学者が禅問答のような「クラテュロス」の中で云っていた。

そして、「そのような言葉はない」と嘆き、憧れていた。

発音体感は言葉の本質である。

その理由は、

ヒトが人生の最初に出会う言葉の属性が、「発音体感」だから。

赤ちゃんは、母親の発音体感に共鳴して、最初の言葉である母語を獲得していく。

母語は脳の認知構造と深く結びついており、幼児期から身に付けていく発音体感の

感性は、後に獲得する言葉の意味よりずっと重い。

by　黒川伊保子（AI研究第一人者）

ソクラテスの苦悩から2400年後、

AI知能を研究していたひとりの日本人女性が、ソクラテスの憧れた言葉は

「日本語」であるということを発見した。

ソクラテスの云うところの

「口の中の模倣と、言葉の指し示すところの事象が一致している」言葉

それが、日本語であり

ソクラテスが云うところの

「正しさや美しさを持った」言葉

それが、日本語であることを。

と、知っていたなら呟いたかも知れない。

発音体感は、意識と所作と情景を結ぶもの。

言葉は、口腔周辺の筋肉の使い方が違う民族を経由したとき、

その民族にとって発音しにくい音が消えて、別の音に転じてしまい、

意味を無視した音韻変化が生じてしまう。

一方、私たち日本人は、

源の音韻が生まれたその場所で、

音韻から素直に派生した言葉をそのまま使っている。

私たち日本人にとって、

音韻の発音体感と意識と所作、情景は、歴史上、一貫して一致している。

おかげで、この國では

語感だけで作られた言葉（擬音語、擬態語）が日常に多用されている。

「くるくる回る」

「しくしく痛む」

「さらさら流れる」

と言われれば、その発音体感が共通のイメージを与えてくれる。

言葉を構成しているのは音韻であり、

音韻を構成しているのは発音体感なのである。

音韻までは顕在意識で認識しているが、

発音体感は潜在意識の中での出来事。その存在の意義は意外に大きい。

育まれた日本語

日本語が、最初のひとしずくの源流とも言える音韻の時代から

一貫して同じ風土で培われてきたものだということは、本当に重要なことである。

漢字を受け入れたときも

長い時間をかけて

音韻を日本人の感性に沿わせている。

多民族を通過することによって生じる、

おおもとの意味を無視した音韻転化がほとんどない

その場所で生まれ、

その場所で育まれた

もっとも自然な成り立ち方をした

もっとも稀有で

もっとも美しい言語

それが、日本語である。

ソクラテスが憧れた

「口の中の模倣と、言葉の指し示すところの事象が一致している、正しく、美しい」

言語である（に違いない）。

私たち日本人、

もっといえば、日本語を母語として育ってきた日本語族の人々は

その発音体感により、

潜在意識の中に、

共通のイメージを抱くなにか

を持っていると知っておくことは、今後なにかの役に立つかもしれない。

https://peraichi.com/landing_pages/view/pcm

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"育まれた"日本語、それはソクラテスが憧れた言葉