- 評決/深谷 忠記
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同年同日生まれの志村雅江と畑中英理佳は、子どもの頃、
双子のようにいつまでも仲良しでいようね、と誓い合った。
それから19年。
ずっと音信不通だった2人は、運命の糸に導かれるようにして、
殺人事件の法廷で再会した。
一方は裁く側の人間、他方は裁かれる側の人間として――。
裁判の行方は?そして2人は……?
「私たち、双子の姉妹かもしれない」
あなたはそう言ったのに――
19年の時を経て法廷で交叉した2人の女性の運命
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
多少4つに寄る3つ。
「裁く側、裁かれる側」ってきっと……、
と思っていたら想像通り。
あまりに想像通りで少々がっかりもしたんだけど、
その驚きが今回の中心ではないのでまぁいいか。
「双子の姉妹かも」と言い合った2人の
まるで正反対の母親たち。
過剰な干渉をする“一卵性親娘”の母親と
幼少期からのネグレクトにルーズな母親と。
どちらの母親もあまりにもしんどいな。
裁判員裁判の問題も色々と描かれてて。
好戦的な裁判員の言葉に他の裁判員が引きずられる、とか
悪意の裁判員がいた場合にどうなるのか、とか。
どれも目新しい問題提起ではないけれど、
それなりに興味深くは読んだ。
一番最後、自分ならどちらにするだろう。
その時その場(裁判)で初めて会った、見た他人が
真実を語っているのか、嘘を吐いているのか
見分けられる自信はないよな。