そう、
彼はあたしの
天使の羽根をもぎとった
かわりに
悪魔の羽根を植え付けたのかしら。
でも、
彼の元ではまだ
生えてはこなかったの。
そうね、
彼の元では
地獄で鎖に繋がれた奴隷のように過ごしてたから。
ちゃんと言うことを聞いてれば
いつも微笑んでくれた。
いつも褒めてくれた。
彼より弱くて、彼よりも頭の悪い私でいれば、
彼は安心して
あたしのそばで眠っていたわ。
だけど、
彼は怖かったの。
あたしが悪魔の羽根を生やして飛んでいくのが。
だから
鎖をつないで、
自分のものにしたつもりで、
餌をやり、
彼の気持ち良さだけで、
あたしを可愛がろうとしたの。
天使の羽根をもぎ取られたばかりのあたしにとって
彼は飼い主同然。
ついていくしか仕方なかったの。
あたしは
悪魔の羽根を生やして
飛んでいってしまったけど、
弱って地面を這ってると、
彼はいつも目の前に現れて
餌をちらつかせるの。
彼なりのあたしの愛し方。
りな