六本木備忘録

六本木備忘録

六本木の夜の蝶として10年生きてきた現役ホステスの日常を
書いております。
時にシリアス、時に面白く日常では見れない夜の顔の人々がここに居ます。

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ホステスをしていると男の生き方を見るが

 

それ以上に女の子の生き方をみる事の方が多い

 

結婚して水商売から卒業していく子

 

愛人になって卒業していく子

 

夜働いてお金をため独立する子

 

店のママになる子

 

学生で働いている子

 

結婚して子供を産んだが出戻りする子

 

などなど、様々なパターンで女の子は日々出入りする

 

そして、その女の子一人一人悩みはあるのだ。

 

ホステスと言ってもごく普通の女だという事。

 

昼間のお仕事だろうと、専業主婦だろうと、ホステスだろうと

 

女は女だ。

 

ただ、ホステスという仕事は派手に見えるが

 

かなり過酷な仕事なのだ。

 

前回の記事でも書いたが、経営層の勝ち組がほとんどの客というのは

 

多かれ少なかれワガママだ。

 

その客相手に、毎日酒を飲み気を使いもてなす

 

場を盛り上げるバカも少しはできなければならないし

 

身なりには気を遣う事は当たり前

 

とはいえ、女を売りにし過ぎてもダメなのだ。

 

そう、ちょっとした計算ができ

 

女でいつつ、気を使い

 

毎日のマメな営業に思われにくい営業

 

お客の満足度を上げなければ次の来店はない。

 

土日もお客の付き合いがあれば行かねばならないし

 

体力、精神的ストレスの闘いの毎日だ

 

昔、水商売を始めたての頃

 

私を育ててくれた黒服がいた。

 

私の若いころは勝気で負けず嫌い

 

やるからにはナンバーワンになる!!と燃えていた

 

女の子のイビリにあって悔しくて泣いた事もあった。

 

その時、いつも助けてくれた担当のスタッフだ

 

【担当とは店の黒服は女の子の管理を店から何人かするように言われる

 

出勤の確認、同伴の有無、成績が悪ければ個人ミーティングなど

 

女の子を上手に育てる事も黒服の仕事なのだ。

 

女の子は商品であるからその商品にどう価値をつけるかは

 

個性を見抜き

 

商品開発担当が行うといったほうが分かりやすいだろうか。

 

とはいえ、今それが出来るスタッフも昔より少なくなってきた】

 

 

その当時の私の担当飯倉は

 

私の負けず嫌いを見抜いていた。

 

若いころは自分の立ち位置を据えることも難しく

 

なおかつ、感情のコントロールやややこしい人間関係をどう潜り抜けるかの術が無いと、すぐに精神的に追い込まれる。

 

まさに、私は人間関係に疲れ果て家から1か月出れない

 

今でいう病んでいた時期があった。w

 

今思えばどうしてもっとうまくかいくぐれなかったのかと思うが

 

あの頃はそんな術も知恵もなかった。

 

そんな時助けてくれたのが飯倉だ。

 

今でも覚えている飯倉の教えは

 

ホステスは派手に見えるけど、どの仕事より地道で根性があって努力をし続けなければいけない商売だよ。と

 

その時は意味が分からなかったが今は分かる。

 

修羅場を潜り抜けてきた男たちを相手にすることは

 

ホステスもある程度肝が座ってなければ客も面白くないのだ

 

そして、めげない心

 

継続してまめに営業し続ける事

 

これが何年か経って自分の客として定着してくることになる

 

 

しかし、世にいう黄金期28歳~35くらいまでの女には

 

また、違う悩みが出る。

 

【結婚・出産・将来の夢・恋愛】

 

夜やっていれば出会いはあるでしょ?

 

と、皆言うがそんな事は無い。

 

飲みに来るお客は大概が既婚者だし

 

独身だったとしても女の影が無い男はほとんど居ない。

 

まぁそれだけモテる要素を持ってるんだから仕方ないのだが。

 

と、なると女として未来につながる出会いは自然になくなっていく。

 

出会いを求める飲み会といっても、その時間は仕事をしているのだから。。無理な話

 

 

 

それでも、賢い女はいる。

 

 

 

とある店の女の子マイ(仮名)の話を例にあげてみる

 

彼女は小柄で目がくりくりしててモデルの梨花のような雰囲気と服装もオシャレで女から見ても可愛かった

 

とある雑誌で読者モデルをしていた子だった。

 

 

そんな彼女は店には週2,3しか出勤しないが

店に居れば指名がとれる子だった

 

しかし、マイはホステスとして身を捧げる事にはことさら興味が

 

なかったようだった。

 

それでも当初24歳のマイは

 

女性のあこがれのシャネルのバッグやルブタンの靴からブーツ

 

腕には当初流行っていたシャネルのJ12のダイヤ入り時計をして

 

夏にはハイブランドのワンピース

 

冬にはムートンコートか毛皮

 

といった、見るからに金の匂いがする格好をしていた。

 

彼女はどこからそんな金を作っているのかずっと不思議な思いを

 

していたのを今も思いだす。

 

後に、知ったのはマイにはパトロン(パパ)がいたのだ

 

当初来ていたその店のオーナーの後藤という男がそうだったらしいが

 

他にもパトロンは居たと私は予想している。w

 

そんな彼女がふと店に来なくなったのだ。

 

マイに連絡してみると

 

どうやら、妊娠していた、噂のパパの子か??!と

 

内心思ったが違うらしく

 

聞けば、昔からセフレ関係を続けていた現役は引退していた

 

元サッカー選手との子供だった。

 

産むの?と私が聞くと

 

その彼の子供を妊娠したのは2度目で

 

彼も2度目となると覚悟を決めてくれたということで

 

彼女は結婚したのだ。

 

その時、私はマイにたいしての感想は

 

『やりよるな~~!!』だったw

 

彼女は地方出身で、表立って言ってはいなかったが

 

AVにも出演していたことがあったらしい。

 

そういえば、夜中のとある人気番組にも彼女は出演していたが

 

AVに出たことが明るみに出てSNS上に炎上

 

そのままフェードアウトするしかなかった。とも語っていた。

 

そんな彼女はパパを捕まえ貢がせ、元サッカー選手を捕まえて

 

子供をもうけて結婚。今では穏やかに子育てを頑張っている

 

今でいう、彼女は"あざと可愛い"が似合う女の子だった。

 

 

 

 

 

 

 

私は彼女に尊敬の目を向けていた

 

マイのような女が嫌いな一般女性は多いだろう。

 

でも、なんで嫌いなのか

 

それは、女のやっかみもあると私は思っている。

 

彼女はやりたいことを素直に実行しただけなのだ

 

でも、それを出来ない女性も多い

 

色々マイなりの苦労はしたであろうが

 

結果、良いものを身に着け、良い場所に住み

 

子供をもうけ、自分が好きなステータスを持つ男と結婚できたのだ。

 

彼女が今どこまで満足な人生だと思っているか分からないが

 

少なくとも後悔するような人生は送っていないだろう。

 

マイはあの頃から自分の思った通りにしか生きてない子だと思っていた。

 

ホステスとして彼女には出会ったが

 

いい意味でホステスの枠にハマっていなかった

 

自分に有利な男と思えば近づくが、それ以外は眼中無し

 

まぁ、ホステスの鏡みたいなお姉さんには若干嫌われていた事もあったが。

 

マイはそんなの知りません。と言い切るかのように我関せずの

 

強さをもっていた。

 

あの頃、私はそんなマイに憧れすら持っていた。

 

得てしてそういう強い小悪魔的な女に男は弱いが

 

女は嫌う傾向があるのは確かだ。

 

 

ホステスをやっていて思う事は

 

みな、好きに生きればいいし

 

他人を見て羨むくらいなら、なりたい自分になる努力をすればいい

 

女の妬みは他人に向けられることが多いが

 

そんなのはくだらないし、そんな事を気にしない女の方が

 

断然モテる。それは他人ではなく自分の人生を誰に何を言われようと

 

自分に自信をもって生きている彼女たちだからだろう。

 

私は、マイに出会って学んだ

 

いくら他人が何を言おうと

 

人生やり切ったもの勝ちだ。

 

そこには、傷つく勇気、孤独も伴うだろう。

 

その覚悟をもった女に嫉妬し、妬むのはお門違いだと

 

私は思う。

 

その幸せを掴みたいなら、掴む努力をしなければならない。

 

メイク・服装・愛嬌・会話・教養・ちょっとした女のワガママ

 

これは女の武器だ。

 

かといって、誰かを真似ればその子になれるわけでは無い。

 

自分の強み・向き不向きを見つけて磨く

 

それが、幸せへの第一歩だと思う。

 

ホステスならなおさらそこを見出さなければ勝ち目は無い。

 

だって、皆、自分を売る仕事なのだから。

 

キレイなだけでは埋もれる

 

会話・接客の姿勢・似合う髪型・服のセンスなど

 

項目はたくさんある。

 

これはホステスに限った話ではない。

 

 

 

自分の枠を作らず、思い切りやりたいように生きたいように進めばいい。

 

誰に何を言われても自分の人生は自分でしか作れないのだから。